[進化する物流vol.13]日本のニーズを肌で感じ、製品をさらに進化させる/HAI ROBOTICS 徐聖東CTO
日本法人の技術力を高める
――日本法人を21年に設立されました。 日本は倉庫の自動化への関心がとても高く、とても多くの引き合いをいただいています。ハイピックシステムはグローバルではアパレルや電子部品の分野で採用が多いのですが、日本は自動車や機械などの産業が盛んな国ですので、そういった業界からの引き合いも多いです。先ほど、日本は品質に対する意識が高いので製品開発の参考になるとのお話をしましたが、組織としても同様で、日本法人には他の海外拠点の見本になる存在になってほしいですね。そのための取り組みとして、日本法人のスタッフの技術力強化に力を入れています。 ――技術力ですか。日本法人で技術力と言うと、アフターサービス面ですか? それだけではありません。ACRなどの各機器は本社で開発していますが、ハイピックは現場に合わせたシステムとして提供しなければなりません。ロボットや専用棚、各種ピッキングステーション、コンベヤー、充電設備などさまざまな構成要素を最適に組み合わせ、提案する必要があります。日本法人にもそういったシステム設計を担うエンジニアがいます。そのエンジニアに、本社で研修を受けてもらう計画を進めています。 ――日本での事業展開に一層注力されるのですね。 日本での事業は、日本法人のスタッフにも恵まれ、非常に良いスタートが切れました。直接日本のお客さまと接するのは日本法人になりますが、グローバルの中でも特に重要な市場の一つとして、HAI ROBOTICSでは今後も日本市場の開拓に力を注いでいきたいと考えています。
(聞き手・ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)