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2024.10.03
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[国際物流総合展2024 vol.3]圧倒的な物量には自動倉庫を/AutoStore System、EXOTEC、ギークプラス、ラピュタロボティクス、ROMS、椿本チエイン、THK

自動倉庫の搬送ロボットを改良

ラピュタロボティクスの自動倉庫「ラピュタASRS」の入出庫デモに多くの来場者が足を止めた

 ラピュタロボティクス(東京都江東区、モーハナラージャー・ガジャン最高経営責任者<CEO>)は、自動倉庫「ラピュタASRS」を展示した。  保管棚がシンプルな構造のため短い工期で導入でき、レイアウトの自由度も高い。新たに、ラピュタASRS内で稼働する搬送ロボットを改良した。部品の一体化を進めることで本体を7kgほど軽量化し、稼働時間を伸ばした。  大橋由加プロダクトコミュニケーションマネージャーは「今回展ではブース内で製品の見積もり試算やアドバイザーに補助金相談もできるようにするなど、来場者が導入を検討しやすくなるような工夫をした」と話す。

国内に向く仕分け機

ROMSのナノソーターは棚を高くして、設置スペースを抑えた

 小型の自動倉庫が得意な国内メーカーのROMS(ロムス、東京都品川区、前野洋介社長)は、大和ハウス工業のブースで棚状のピース仕分け機「Nano Soter(ナノソーター)」を展示した。  作業者が物品のバーコードを読み取り、ナノソーターの投入部に置くと、出庫指示に従って自動で仕分ける。2列の棚の中央部に直交式の搬送装置があり、棚に設置されたケースにオーダーごとに物品を振り分ける。全ての物品がそろったら、ケースごと搬送装置で運び、出庫する。  担当者は「国内では省スペースな装置が求められる。ナノソーターは5坪で最大300ケース以上の仕分けや保管ができる」などとアピールした。

製造業でも部品などの保管に

椿本チエインの「Tアストロエックス」の搬送台車

 椿本チエインは搬送台車が物品を作業者の手元まで運んでくるグッズ・トゥ・パーソン(GTP)方式の3Dマテハンシステム「T-AstroX(Tアストロエックス)」を展示した。  搬送台車が単独で床と棚間を自在に走行するマテハンシステムで、入庫から保管、出庫、ピッキングまで幅広い工程を担える。「物流業はもちろん、製造業でも部品の保管と工程間搬送に兼用できる」と担当者は語る。

 また、THKは得意の直動機器などを組み合わせた「コンテナ型自動倉庫ユニット」を披露した。  棚は左右に配置。中央には3軸の直動機器を組み合わせた装置を置き、多段のスライドで、荷物の入った樹脂製コンテナ(通い箱)を出し入れする。棚や直動装置のカスタマイズも簡単にできる。  担当者は「コンテナ部分を置き換えれば、工作機械のワーク(被加工物)用パレットにも応用できると考えている」と話す。

(芳賀 崇、西塚将喜、水野敦志、斉藤安紀)

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