• 連載
2024.07.01
★お気に入り登録

[注目製品PickUp! vol.67]人と協働ロボットのコミュニケーションが可能に/ARMA「UI付き電動グリッパー」

SIerが母体のメーカー

「幅広い自動化ニーズに応えられるエンドエフェクターを開発できるのが強み」と話す古田貴士社長

 ARMAの古田社長は、自動化システムの設計や製作を担うシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)のエフ・アイ・ティ(FIT、岐阜県各務原市)の社長も兼務する。  FITはさまざまな業界の顧客に自動化システムを納入しており、近年は協働ロボットを使った自動化案件が増加傾向にあるという。そのため、古田社長は協働ロボットの今後の普及の可能性を見越し、協働ロボット用エンドエフェクターなどの専業メーカーとして昨年3月にARMAを立ち上げた。古田社長は「SIerが母体のメーカーだからこそ、幅広い自動化ニーズに応えられるエンドエフェクターを開発できるのが強み」と説明する。  現状は古田社長がFITの社長業の傍らでARMAの業務も行っている。古田社長はエンジニアでもあるため製品開発に意欲的で、昨年11月にUI付き電動グリッパーを本格販売したのを皮切りに、協働ロボット用の電動真空グリッパーや協働ロボット用のスタンドも立て続けに発表してラインアップを広げた。

協働ロボット用の電動真空グリッパー
昨年11月に開催された「2023国際ロボット展(iREX2023)」でUI付き電動グリッパーを披露(提供)

 これらの製品のPR活動にも余念がなく、国内外のさまざまな展示会に出展して認知度向上にも取り組む。今年7月に愛知県常滑市で開催される「ロボットテクノロジージャパン2024」にも出展し、UI付き電動グリッパーや電動真空グリッパーなどを披露する予定だ。  ARMAはまだ立ち上げて間もない会社なので、これから本格的な販売活動に注力する構えだ。古田社長は「協働ロボットは間違いなく今後伸びる分野。だからこそ、UI付き電動グリッパーの拡販を推進する上で、まずは採用活動を強化して人員を増強したい」と述べる。

(ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)

★お気に入り登録

BASIC KNOWLEDGE