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2024.08.22
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[SI基礎講座vol.13] 保有してほしい能力①

「7つのムダ」の視点で考える

ムダとは何か(SI基礎講座、スライド資料より)

 ムダは、最優先でなくしたいものです。  ムダにはどんなものがあるのか。トヨタ生産方式では「7つのムダ」で考えます。  「①作りすぎのムダ」「②在庫のムダ」「③運搬のムダ」「④不良を作るムダ」「⑤加工そのもののムダ」「⑥手持ちのムダ」「⑦動作のムダ」といろいろあります。この7つの視点で考えると、ムダが見えやすくなりますね。  「付加価値」「非付加価値」「ムダ」が分かれば、優先順位が明確になって 共通目標が作れます。  現場の皆さんで「ムダ」の認識が共有できれば、それをいかに早く除外するか考えることができます。「非付加価値」ならできるだけ効率をよくして時間を短縮する。  「付加価値」については、その比率を上げていく。ムダを除外し非付加価値を効率化すれば、付加価値比率は上がります。  作業を分類する時に、意見が分かれることもあるかもしれません。この分類は、取り組む優先順位やターゲットを検討するためのものであって、「どちらが正しい、正しくない」という性質ものではないので、ツールとしてうまく活用してもらえればと思います。  ロボットを導入する工程を検討する上でも、この分類は有効です。  例えば7つのムダの中に「運搬のムダ」がありました。ムダはなくすべきものですが、どうしてもなくせないのなら「ロボットに置き換えて、人がやらないで済むようにする」のも考え方の一つです。また「付加価値」の作業を自動化するなら、付随する「非付加価値」作業も組み込めないか検討する。  いろいろな考え方ができますので、ぜひこの手法を使ってもらえればと思います。

――次回は「保有してほしい能力②」です (構成・ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

※この記事は2023年9月12日~14日に日本ロボットシステムインテグレータ協会が主催した「ロボットSI基礎講座」を誌上講座として収録したものです。「ロボットSI基礎講座」の詳細情報の確認や申し込みは、同協会の公式ウェブサイト内「ロボットSI基礎講座」のページから。 SI基礎講座:記事一覧はこちらから

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