[直前特集RTJ2024 vol.5]ロボットにプラスアルファ、高機能化の提案が続々/周辺機器・要素部品
ハンドをより使いやすく
ロボットの構成部品の他に、ロボットハンドやハンドチェンジャーでロボットの活用範囲を広げる展示も数多く見られる。 THK(D-46)はピッキング・ロボットハンド・システム「PRS」を展示する。3つの関節を持つ4本の指で多品種のピッキングに対応する。ピッキングする対象物(ワーク)の登録のみで使えるようになるため、ロボット制御や画像処理プログラミングといった工程を不要にし、短時間かつ低コストでセットアップが完了する。
近藤製作所(愛知県蒲郡市、近藤茂充社長、E-38)は、ロボットとロボットハンドの間に取り付ける「非接触伝送ロータリージョイント」を出品する。電力の供給や信号のやり取りを非接触で行えるため、摩耗による耐久性の低下を抑え、高い耐久性と長寿命を実現した。配管や配線に起因するチョコ停や長時間の動作停止を防げる。他にも、キャスターで移動できる架台「ロボ台車」やエア源が不要な「電動ハンド&チャック」などさまざまな周辺機器を展示する。 イマオコーポレーション(岐阜県関市、今尾任城社長、D-07)は、メカ式ツールチェンジャー「SMARTSHIFT(スマートシフト)ロボットシステム」を展示する。ロボットアームの水平移動だけでロボットハンドの交換が可能。従来比3倍となる150kg可搬のモデルを初展示する。溶接ガンやナットランナーなど、重量のある大型ツールにも対応する。 今回展が初出展となる大阪大学発のスタートアップベンチャー企業のThinker(シンカー、大阪市中央区、藤本弘道最高経営責任者<CEO>、E-74)は、ロボットハンド向けのセンサー「近接覚センサーTK-01」を出品する。赤外線と人工知能を組み合わせた独自のセンシング技術で、物の位置と形を非接触で把握できる。これで、従来は難易度が高かった透明物や鏡面物も感知できる。