2023.08.22
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名古屋市にショールーム、目玉は狭い空間で共同作業する3台のロボ/ネクスティエレクトロニクス

自動化ソリューションの提案に注力

リアルタイムロボティクスの技術を生かせば狭い空間でも干渉せずにロボットが稼働できる

 ネクスティエレクトロニクスは豊田通商のグループ企業で、半導体や電子部品などを取り扱うエレクトロニクス商社だ。オートモーティブ向けに強みを持つ豊通エレクトロニクスと、ICT(情報通信技術)・インダストリアル向けを得意とするトーメンエレクトロニクスの2社が合併し、17年4月1日に発足した。  近年はエレクトロニクス関連のソリューションに加え、労働人口の減少などの社会課題の解決を目指した自動化ソリューションの提案にも力を入れている。その一環で、20年には米国のリアルタイムロボティクスと代理店契約を締結し、日本市場での販売活動に本格的に乗り出した。  当時は新型コロナウイルス禍の渦中にあったため、ウェブセミナーなどを積極的に開催してPRに努めた。しかし、カタログや動画だけでは革新的な技術の魅力を十分には伝えきれず、具体的な導入イメージを持ってもらえないとの課題意識もあった。

「実質1日で『ぶつからない』経路を生成できた」と細田昌宏課長

 一方、リアルタイムロボティクスは日本進出後、21年10月に東京オフィスを開設した。オフィス内にはショールームがあり、そこでも狭い空間に複数台のロボットを配置したデモシステムを展示している。そのため、東日本の企業はリアルタイムロボティクスのショールームに行けば動作経路生成の技術を体感できるが、中部以西の企業に実機を紹介するには距離的な制約があった。  そこで、ネクスティエレクトロニクスは具体的なアプリケーション(応用事例)を中部以西の企業に発信する場として、主要取引先の自動車産業が集積する名古屋エリアにショールームを設立。ショールームを自動化ソリューション提案の中核拠点に位置付け、リアルタイムロボティクスの技術の普及促進に弾みを付ける構えだ。  開所からの約2カ月間で、既に20社以上の製造業関連の企業が見学に訪れたという。ショールームは事前予約制で、火曜~木曜の平日3日間で見学を受け付ける。

(ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)

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