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2019.11.08
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[海外展リポート]ロボットに何をさせる? 欧州の工作機械見本市での提案【前編】/EMOハノーバー2019

加工室内にロボット置く

オークマの家城淳社長とスタンドロイドを搭載した工作機械

 日本の工作機械メーカー、オークマは工作機械の加工室内部に付ける自社開発のロボット「ARMROID(アームロイド)」や工作機械の横にパッケージ化したロボットを据え付ける「STANDROID(スタンドロイド)」を積極的に提案した。  ロボットシステムのパッケージ製品は、顧客が自社での用途を具体的にイメージしやすく、導入しやすい。アームロイドは加工室内にロボットがあるので、加工材料の交換だけでなく加工後の材料や加工室内を洗浄したり、加工中の材料が振れないよう押さえるなど幅広い用途に使える。  家城淳社長は「わが社は今後、機械本体でなく『ものづくりサービス』を販売しなくてはならない。機械を売って終わりではなく、顧客の利益につながる提案をしたい」と意気込む。

ストラウザックは小径の工具を扱うために加工室内にロボットを設置

 またスイスの工具研削盤メーカー、ストラウザックは切削工具を作る工具研削盤の加工室内にロボットを置いた。  ロボットはスイスのストーブリ製のもの。ローダーよりも動作精度が高く、小さな工具も扱える点をアピールした。

インデックス・トラウブのロボットパッケージの「Xセンター」の内部

 ドイツの工作機械メーカー、インデックス・トラウブもロボットの動作精度の高さを生かす提案をした。  自動旋盤「インデックスC100」の加工室の扉の前にロボットパッケージ「Xcenter(センター)」を置いた。担当者は「C100は医療機器関連の加工によく使われる。医療機器などは部品の表面に傷一つすら許されないことが多い。専用ローダーよりスピードが遅くても、ロボットで優しく正確に取り出すニーズがある」と話す。  EMOではロボットを使わない自動化や、被加工物の交換以外のロボットの使い方も多かった。それらは後編でまとめる。

(編集長 八角 秀、編集部 西塚将喜)

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