[海外展リポート]ロボットに何をさせる? 欧州の工作機械見本市での提案【前編】/EMOハノーバー2019
加工室内にロボット置く
日本の工作機械メーカー、オークマは工作機械の加工室内部に付ける自社開発のロボット「ARMROID(アームロイド)」や工作機械の横にパッケージ化したロボットを据え付ける「STANDROID(スタンドロイド)」を積極的に提案した。 ロボットシステムのパッケージ製品は、顧客が自社での用途を具体的にイメージしやすく、導入しやすい。アームロイドは加工室内にロボットがあるので、加工材料の交換だけでなく加工後の材料や加工室内を洗浄したり、加工中の材料が振れないよう押さえるなど幅広い用途に使える。 家城淳社長は「わが社は今後、機械本体でなく『ものづくりサービス』を販売しなくてはならない。機械を売って終わりではなく、顧客の利益につながる提案をしたい」と意気込む。
ドイツの工作機械メーカー、インデックス・トラウブもロボットの動作精度の高さを生かす提案をした。 自動旋盤「インデックスC100」の加工室の扉の前にロボットパッケージ「Xcenter(センター)」を置いた。担当者は「C100は医療機器関連の加工によく使われる。医療機器などは部品の表面に傷一つすら許されないことが多い。専用ローダーよりスピードが遅くても、ロボットで優しく正確に取り出すニーズがある」と話す。 EMOではロボットを使わない自動化や、被加工物の交換以外のロボットの使い方も多かった。それらは後編でまとめる。
(編集長 八角 秀、編集部 西塚将喜)
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