• 連載
2024.09.27
★お気に入り登録

[ロボットが活躍する現場vol.39]「センサー×協働ロボ」で加工精度を安定/メトロール

製造業の新たなやりがい

AMRを使った搬送システム(=奥)と、開発中の配車管理用のアプリケーション画面

 松橋社長は「繰り返し作業や付加価値の少ない作業を徹底して自動化する」と信念を語る。  その言葉の通り、同社では生産現場に限らず、幅広い業務の自動化に取り組む。  例えば、世の中でデジタルトランスフォーメーション(DX=デジタル技術による革新)が叫ばれるはるかに前から、総務や経理の業務をデジタルに移行して、間接的な業務を減らし、会社全体の作業効率を上げてきた。  また、生産現場では一台で複数の切削工程を担える工作機械を積極的に導入。さらに、センサーの組み立て工程ではロボットなどを使って自動化している。

「自動化の方法を考える業務を製造業の新たなやりがいに」と松橋卓司社長

 今年に入り、新たに自律走行型搬送ロボット(AMR)を導入した。  組み立て工程の作業スペースと部品の在庫棚の間を行き来させる。バス停のようなイメージで停車スポットを各所に用意して、組み立てに必要な部品を運ばせている。  現状はAMRに搭載した操作画面から向かうスポットを指定している。近い将来には、作業者のスマートフォンやタブレット端末などからAMRを指示する体制を目指す。  そのために、現在は同社内で配車管理をするアプリケーションソフトウエアの開発を進めている。  松橋社長は「製造業で人手不足が進む中、単純作業ではなく、自動化の方法を考え出すことをこれからのオペレーターの仕事にしていかなければならない。そうすることで、製造業に新たなやりがいが生まれる」と考えを口にする。

(ロボットダイジェスト編集部 西塚将喜)

★お気に入り登録

BASIC KNOWLEDGE