2021.03.03
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[特集 物流機器は新世代へvol.8]開梱・パレタイズシステムを開発、物流開拓に本腰/芝浦機械

3種3様のパレ・デパレ

スカラロボットを使った軽量物向けのシステム

 物流向けに、パレタイズシステムも開発した。こちらは3種類をラインアップする。  一つ目が、軽い箱向けのシステムだ。これはスカラロボットに昇降軸をつけたもので、10 kg以下の箱に対応する。  コンパクトで設置面積が小さいのが最大の特長徴で、2.5m×2.5mのスペースがあれば設置できる。ポイントは、パレットを置くためのターンテーブルがあること。これにより、小さなロボットでもさまざまな角度から作業ができる。

重量物に対応する直交構造のパレタイズシステム

 二つ目が、重量物に対応する直交構造のパレタイズシステムだ。  最大可搬質量150 kgで、パレットを供給するローラーコンベヤーやパレット排出コンベヤー、空パレット供給機などトータルで提供できる。荷崩れを監視するカメラユニットも搭載する。

AGVにロボットアームを搭載

 三つ目が移動式のパレタイズシステム。ロボットアームを搭載した無人搬送車(AGV)が、コンベヤーから段ボール箱をピックアップし、パレットまで運んで積み付ける。  箱の種類に応じて複数のパレットに積み分けたり、複数のコンベヤーからのピックアップにも対応する。「仕様は少し異なるが、既に納入実績もあるシステム。ロボットアーム搭載のAGVをパレタイズに使う提案は他にない」(坂田部長)。

「今回のシステムをきっかけに、他工程にも提案できれば」と坂田育洋部長

 国際物流総合展の会場では軽量物向けの実機を展示し、その他のシステムはパネルや動画、チラシなどで紹介する。また、ブースではシステムインテグレーター(Sler、エスアイアー)のスキューズ(京都市南区、清水三希夫社長)も協賛出展し、物流分野向けにシステム提案を予定する。  「自社で射出成形機や工作機械などを製造するため、その付帯設備としてロボットを販売することが多かったが、これからは物流向けのシステム提案に力を入れる。開梱やパレタイズの他にも、ロボットで自動化できる工程はまだまだある。今回開発したシステムを一つのきっかけに、他工程の自動化も提案できれば」と坂田部長は語る。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

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