ロボットが金属を削る! 主催者企画が示す加工の新たな可能性/メカトロテックジャパン2019
コンセプトゾーンA 周辺が加工領域に
ロボットシステムの構築を手掛けるシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)のトライエンジの工場では、多くの産業用ロボットが並び、さまざまな業種向けのシステムが組まれている。その一角で、MECT2019で披露する切削加工システムのテストが進められる。 ロボットに加工をさせるメリットは、被削材のサイズが制限されないことだ。工作機械では機内に収まるサイズの被削材しか加工できないが、ロボットは自分よりも大きな物も加工できる。そのため大物や長物、規格外の被削材の加工で力を発揮する。 さらにロボットの周り全体が加工領域となるため、被削材を動かさなくても向きを変えれば周囲に置いた複数の被削材を加工できる。また、走行軸を取り付ければ、長物加工にも対応する。 切削工具の角度も自在に変えられ、「大型の加工機や専用機の購入に比べて、3分の1から4分の1ほどコストを抑えられる」とトライエンジの岡丈晴営業兼開発部長は話す。