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2024.07.16
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[注目製品PickUp! vol.68]タイ製AMRを日本で販売、搬送のトータル提案を強化/大同工業「DK MATRIX AMRシリーズ」

除菌ロボットからAMRに

取材に応じた大同工業のメンバー(左から高瀬勇人さん、中村隆之部長、搬送システムチームの中納隆さん)

 そもそも、インターフェースシステックがAMRを手掛けたのは、新型コロナウイルス感染症対策の一環でタイの大学と自律走行型の除菌ロボットを共同開発したのがきっかけだった。そこで培った技術を製造現場に応用するためにAMRの開発に着手し、2020年ごろからタイで販売を始めた。  高瀬さんは「これまでにタイの現地メーカーや日系メーカー、医療機関など約15社に納入してきた。タイである程度の実績ができたため、次は日本にもAMRを拡販したいと考え、逆輸入に踏み切った」と説明する。  大同工業は日本市場での認知度向上を目指し、当面は展示会を通じたPR活動に注力する構えだ。昨年1月に東京都内で開催された「第7回ロボデックス」で同シリーズを初披露したのを皮切りに、ロボット関連の展示会や地元の展示会に積極的に出展し、AMRの情報発信に努めている。

 また、AMRのさらなる付加価値向上を図るため、バキューム搬送コンベヤー「EcoCuum(エコキューム)」と組み合わせたトータルソリューションの提案も強化する。その一環で、今年6月には搬送関連のソリューションの技術開発や営業、マーケティングに特化した専門チームを発足した。  「搬送関連のトータル提案を推進する上で、システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)とのパートナーシップをいかに強化するかが今後の課題」と中村部長は述べる。  展示会でもこうしたソリューションを全面に打ち出す。今年5月に金沢市で開かれた「MEX金沢2024」でもエコキュームとAMRによる搬送のデモシステムを出展し、来場者の関心を集めた。中村部長は「展示会出展の回数を重ねるにつれ、商談の中身が濃くなっている。エコキュームとAMRを組み合わせたトータルソリューション提案への反響も大きい」と手応えを語る。

(ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)

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