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2022.12.01

イベント

[特別リポートJIMTOF2022 vol.2]加工後の測定・検査はロボットで

11月8日~13日の6日間、都内の東京ビッグサイトで工作機械展「第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF=ジムトフ2022)」が開かれた。同展はビッグサイト全館を使用する国内最大の工作機械展で、会期中に重複なしで11万4158人、重複ありで14万1948人が来場した。特別リポートJIMTOF2022の「vol.2」では、会場で見つけた測定・検査の自動化提案を紹介する。

ハンドツールを自動化システムに/ミツトヨ

 JIMTOFには工作機械だけでなく、加工後の被削材(ワーク)を測定・検査する測定機器や検査機器のメーカーも多数出展する。測定や検査はまだまだ人手に頼る現場も多く、注目の自動化分野だ。今回展でも測定や検査を自動化するさまざまなシステムを各社が展示した。

 ミツトヨは「ハンドツールによる測定の自動化・省人化」を提案。協働ロボットとセットで使う、マイクロメーターやノギスを組み合わせたパッケージ製品を展示した。「生産技術者が使い慣れたノギスなどをベースにすることで、応用のアイデアを思いつきやすい。メンテナンスも簡単」(担当者)。
 また、広い深度に焦点を合わせられる同社の「TAGLENS(タグレンズ)」を産業用ロボットに持たせ、グーグルと共同開発した人工知能(AI)を搭載した画像処理ソフトウエアを組み合わせて、ワークに付いた傷や打痕を検出するシステムを出展した。

  • 協働ロボットに組み合わせて使うマイクロメーターやノギスのパッケージ

  • AIでワークに付いた傷や打痕を見抜くシステムをグーグルなどと共同開発

専用機で24分を3分に/東京精密

東京精密は「Shaftcom(シャフコム)」と産業用ロボットを組み合わせて提案した。

 東京精密は特定のワークに特化した専用の測定機を複数出展して、生産性向上を訴えた。
 例えば、棒状のシャフト専用の光学測定機「Shaftcom(シャフコム)」では、三次元測定機などで1本あたり24分かかったワークを3分で測定できる。さらに、自動化すれば無人で夜間も測定でき、全数検査にも向く点などをアピールした。

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