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2021.10.29

人とロボットが病院で共存! 実証実験を開始/藤田医科大学、川崎重工業

 藤田医科大学(愛知県豊明市、湯澤由紀夫学長)と川崎重工業は10月26日、共同でウェブ記者会見を開き、病院内でのロボット運用の実証実験を開始したと発表した。「藤田医科大学病院は手術ロボットには先進的に取り組み、リハビリロボットでも実績が世界に発信されている。今回の実証実験は、スマートホスピタル構想の実現に向けた取り組みの一つ」と湯澤学長は語る。

藤田医科大学の湯澤学長(一番左)と川崎重工の石田本部長(右から二番目)

 フェーズ1は10月23日~10月31日に実施し、検体(検査用の血液、髄液、尿など)を搬送する自律移動型ロボットが病院内を安全に移動できるか検証する。
 フェーズ2では、双腕アーム付き移動ロボットが病院内を移動できるかを検証。フロア間の移動では、アームを使ってエレベーターのボタンを押すなど、アーム付きロボットならではの移動方法も試験する。フェーズ2は来年1月ごろに実施予定。
 来年4月以降に実施するフェーズ3では、アーム付きロボットによる病院内作業や、ロボットと病院側システムとの連携を検証する。
「ロボット導入の目的は、医療従事者が患者や専門業務に向き合う時間を最大化すること。そのための課題抽出を実証実験で行っていく」と川崎重工社長直轄プロジェクト本部の石田正俊本部長は話す。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)


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