工場内にはたったの3人 、24時間止まらない工場/アマダ
T876に込めた意味
岐阜県土岐市のアマダ土岐事業所は2011年に稼働。アマダの祖業といえる、金属を大きなのこぎりで切断するバンドソーマシンなどの切削加工機や研削盤を中心に生産していたが、今やレーザ加工機やベンディングマシンまで、生産する商品の範囲を広げた。
17年10月に稼働した金型工場「T876工場」は、板状の金属を打ち抜いて加工するパンチング金型を構成する「パンチ」「ダイ」「ガイド」の各部品を生産する。「T」は土岐(TOKI)と金型(Tool)を意味し、「876」は1日24時間×365日(=8760)、年間8760時間止まらない工場を目指す意味を込めた。
T876工場を設立した背景には、顧客のニーズと市場環境の変化がある。①消耗品である金型の24時間、365日の発注と翌日納入のニーズ②金型の長寿命化と高機能、高品質ニーズの高まり③モノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)、デジタル技術の発展④人手不足や働き方改革への対応など労働環境の急激な変化――の4つだ。