
「未来の工場」や世界の先端事例を日本へ/ABBジャパン
スイスに本社のある世界大手のロボットメーカー、ABBの日本法人であるABBジャパン(東京都品川区、アクセル・クーア社長)は、自社グループで取り組んだ世界の先進事例を日本に積極的に提案する。昨年末に開かれた「2019国際ロボット展(iREX2019)」でも特色ある提案で注目を集めた。デジタルツイン技術とロボットを組み合わせた「未来の工場」や、ロボットによる複合樹脂素材の積層造形などを展示した。
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スイスに本社のある世界大手のロボットメーカー、ABBの日本法人であるABBジャパン(東京都品川区、アクセル・クーア社長)は、自社グループで取り組んだ世界の先進事例を日本に積極的に提案する。昨年末に開かれた「2019国際ロボット展(iREX2019)」でも特色ある提案で注目を集めた。デジタルツイン技術とロボットを組み合わせた「未来の工場」や、ロボットによる複合樹脂素材の積層造形などを展示した。
ヤマハ発動機は1月21日、早稲田大学発のロボットベンチャー企業、東京ロボティクス(東京都新宿区、坂本義弘社長)との技術提携を発表した。東京ロボティクスは、ロボットの関節に内蔵するトルクセンサーを活用した力制御技術に優れる。ヤマハ発動機はこの技術を生かした協働ロボットを製品化することで、協働ロボット市場への新規参入を図る。
米国と中国の貿易摩擦や、欧州連合からの英国離脱問題など、混沌(こんとん)とする世界情勢の中で2020年代が始まった。これからの産業用ロボット市場はどうなるのか。中長期的に成長が見込めるのは確実だが、「米中貿易摩擦がどう決着するのかいまだに見通せず、自動化のニーズは大きいが、ユーザーの製造業が投資に踏み切れない。ドナルド・トランプ米国大統領のひと言で状況が大きく変わることもあり、注視が必要」とNTTデータ経営研究所の三治信一朗情報未来イノベーション本部長(所属や役職は取材時)は話す。
オリックス・レンテック(東京都品川区、細川展久社長)は、ロボット事業でNECと同社子会社のNEC プラットフォームズ(東京都千代田区、福田公彦社長)との協業を発表した。オリックス・レンテックは、ロボットのレンタルサービス「RoboRen(ロボレン)」を手掛ける。NECグループは、ロボットシステムとモノのインターネット(IoT)システムの総合的な導入支援サービス「ロボット導入トータルサポートパッケージ」を展開する。両社が協業することで、オリックス・レンテックは導入支援が必要な現場にもレンタルロボットを提供でき、NECはレンタルロボットを活用し初期費用を抑えたロボット導入の提案が可能になる。
過去には日本ロボット学会の第16代会長(2013~14年)を務め、現在も日本ロボット工業会のシステムエンジニアリング部会長など、ロボット業界の要職を数多く務める三菱電機の小平紀生氏。黎明(れいめい)期から40年以上もロボット産業と共に歩んできた同氏に、自身の半生を振り返るとともに、ロボット産業について思うところをつづってもらった。毎月掲載、全12回の連載企画「随想:ロボット現役40年、いまだ修行中」の第10回。2008年に機械安全に関わりはじめ、18年にはロボットシステムの安全に関する資格認証制度の立ち上げに携わった。
過去には日本ロボット学会の第16代会長(2013~14年)を務め、現在も日本ロボット工業会のシステムエンジニアリング部会長など、ロボット業界の要職を数多く務める三菱電機の小平紀生氏。黎明(れいめい)期から40年以上もロボット産業と共に歩んできた同氏に、自身の半生を振り返るとともに、ロボット産業について思うところをつづってもらった。毎月掲載、全12回の連載企画「随想:ロボット現役40年、いまだ修行中」の第10回。三菱電機の主管技師長として「社外からの依頼業務は全て引き受ける」と決め、2008年に日本機械工業連合会(日機連、現会長・大宮英明三菱重工業相談役)の機械安全の活動にも関わり始めた。
ドイツの樹脂部品メーカー、イグスの日本法人(東京都墨田区、北川邦彦社長)は1月15日、パラレルリンクロボット「ドライリンDLE-DR」を発売した。作業範囲の広さが特徴で、同社の従来製品比10倍となる直径660mm×高さ180mmの範囲で作業ができる。最大可搬質量は5kgで、位置決め精度は±0.5mm。簡単な組み立てや検査、搬送などの作業に向く。しゅう動部には潤滑油が不要な高機能樹脂製の部品を採用しており、潤滑油の補給などのメンテナンスを省ける。
2017年の「国際ロボット展(iREX)」にいきなり52小間の大ブースで出展し、大きな話題をさらったMUJIN(ムジン、東京都江東区、滝野一征最高経営責任者<CEO>)。「そこからの2年間で実績を重ね、製品のさらなるブラッシュアップも完了した」と滝野CEOは言う。昨年には75億円の資金調達も発表。「事業規模を拡大して普及させていくフェーズ(段階)に入った」と滝野CEOは話す。
MUJIN(ムジン、東京都江東区、滝野一征最高経営責任者<CEO>)は、ロボット業界で最も注目されるベンチャー企業の一つ。人工知能(AI)技術の一種である「モーションプランニングAI」を実用化し、世界で初めて汎用のロボットコントローラーに搭載した。最近はコントローラーなどの機器を単体で販売するだけでなく、ロボット本体やその他周辺機器まで含めたシステムとしての提供にも力を入れ、「ソリューション(課題解決)をトータルで提供できる」と滝野CEOは語る。
ニコンは4月1日、モーターや減速機、ブレーキなどを一体化した協働ロボット向けの関節ユニット「C3 eMotion」(シースリーエモーション)を発売する。ロボットに詳しくないエンジニアでも、同製品を複数組み合わせれば簡単に協働ロボットを作れる。外力を検知して停止する機能を備え、アームを直接手で動かして動作を入力する「ダイレクトティーチング」にも対応する。サイズやトルク(回転力)の異なる「IAU-60」と「IAU-200」(=写真)の2種類を用意した。