[活躍するロボジョ vol.38]顧客の課題は自身の課題/シュナイダーエレクトリックホールディングス 佐々井明日香さん
フランスに本社を置く電気機械メーカー、シュナイダーエレクトリックの日本法人シュナイダーエレクトリックホールディングス(東京都港区、青柳亮子社長)の佐々井明日香さんは、同社の幅広い自動化機器の製品群から日本市場へ投入する製品を決める製品戦略の責任者だ。自動化に悩む顧客に、リニア搬送システムや産業用ロボットの提案もする。佐々井さんは「顧客の課題は自身の課題」との意識を持ち、難しい案件でも国内外のエンジニアと連携し課題解決に臨む。
製品戦略を担う
課題解決を諦めない
佐々井さんは製品戦略の責任者でありながら、自動化に悩む顧客への提案活動もする。同社のリニア搬送システム「Lexium(レクシウム)MC12マルチキャリア」を世界で初めて導入したオリオン機械工業(相模原市緑区、中村允雄社長)には、佐々井さんが同製品を提案してシステムの立ち上げまで携わった。
オリオン機械工業は自動包装機械を製造しており、新たに日用品の自動包装機を開発する際にリニア搬送システムを探していた。「別々に流れるフィルムと製品を合わせて包装する作業が、コンベヤーや他のリニア搬送システムでは難しかったそう。わが社でもシステムの搬送速度などの要望に応えられるまで時間がかかりましたが、プログラムの調整を重ねて実現しました」と佐々井さんは振り返る。 ドイツにある開発本部のエンジニアにも相談するなど、社内の技術力を総動員して臨んだという。「システムが完成した際に、課題解決への諦めない姿勢を褒めていただけて、とてもうれしかったです」と笑顔を見せる。