体験会でパレタイジングシステムの操作性や新機能をアピール/Closer
筑波大学発の人工知能(AI)ロボティクスベンチャーのCloser(クローサー、茨城県つくば市、樋口翔太社長)はこのほど、パレタイジング(積み付け)の自動化システム「Palletizy(パレタイジー)」の体験会を開催した。パレタイジーは協働ロボットを使ったパッケージシステムで、段ボール箱などをパレット(荷役台)に積み付ける作業を自動化する。体験会の参加者は「パレタイジーの操作性や便利な機能を体験できた」と語る。
システムの特徴を体感
日々アップデートを重ねる
体験会ではパレタイジーの新機能もいち早く披露した。「AutoLayout(オートレイアウト)機能」は、段ボール箱のサイズなどの数値を基に、自動で積み付けパターンを生成する。複数の配置パターンを並べて表示するため、ユーザーは最適な配置を比較して選べる。この機能は今年6月に実装したばかりだが、ユーザーからの要望を反映してさらなる新機能も開発した。
その一つが、積み付けの際にパレットの端からワークをはみ出して置く機能だ。操作画面でレイアウトを決定する際に、パレットの端からはみ出して良い長さを入力すると、その分だけパレットからはみ出した位置にワークを置くようなレイアウトを自動生成する。これまではパレットの範囲内に全てのワークが収まるようなレイアウトを設定するのみだったが、ユーザーによってはパレットに載せる量を最大化するために一定値はみ出すのを許容するケースもあり、そうした要望に応えるために開発したという。
樋口社長は「今回の体験会の参加者の中には、来年中にパレタイジーを導入する計画を進めている企業も多い。こうした機会を通じて意見や要望を取り入れ、より良いシステムを提供できるようにしたい」と意気込む。 体験会は今後も定期的に開催する予定で、次回は12月に実施する。
(ロボットダイジェスト編集部 水野敦志)
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