生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

2024.04.15

連載

[SIerを訪ねてvol.44]画像解析ソフトや自動化パッケージで人手不足を解決/グローバルコネクト

グローバルコネクト(神奈川県厚木市、高木宏昌社長)は、幅広い分野で自動化システムを手掛けるシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)だ。画像解析ソフトウエアを自社開発しており、ロボットで部品を組み立てながら取り付け位置などを検査できるシステムを構築した。パッケージ化した溶接や研磨の自動化システムも販売しており、現場の自動化を支援して人手不足の解決に貢献する。

組み立てながら検査

 グローバルコネクトは、電気・電子機器や建設機械、食品など幅広い分野で実績を持つSIerだ。ロボットのティーチング(教示)のみといった部分的な案件から、溶接や組み立てを自動化するシステム全体の導入まで手掛ける。
 松浦理統括管理マネージャー兼システムグループリーダーは「過去には、約1年かけて立ち上げた複雑な自動化システムもある。展示会への出展などを通してわが社の知名度も上がってきており、大小さまざまな案件の引き合いをいただいている」と話す。

 2011年の設立で、当時は金属加工部品の販売がメインだった。その後工作機械を導入して加工を始め、16年からSIer事業に着手した。社内のIT部門で人工知能(AI)を活用した画像解析ソフトを開発しており、ピッキング時に対象物の表裏や向きを判別できるシステムなどを提案する。

2台の協働ロボットで部品を組み立てる(提供)

 昨年には、画像解析技術を組み立て検査に応用するシステムを構築した。2台の協働ロボットを使い、14個の部品を自動で組み立てる。組み立て中に、部品を取り付ける順番や位置などが合っているかを検査できる。
 「従来は複数の作業者を配置する工程で、1人でも突発的に休むと生産がストップしてしまうのが課題だった。検査も含めて自動化することで、作業ミスを防ぎながら効率的に組み立てられるようになった」と松浦マネージャー。

 特に苦労した部分は、システムが安定して稼働するよう現場で調整する作業だった。「生産が停止しないよう、システムの動作などを綿密に検証した」と振り返る。その際、現場にカメラを設置し、システムの稼働状況を常に録画した。設備が停止した場合はその直前の映像を確認し、原因の分析に生かした。「頻繁には起きない不具合こそ、原因究明が難しい。そういったケースも再発しないように、一つずつ解決していった」と話す。

導入しやすい自動化パッケージ

G-Cobotシリーズは溶接や研磨の簡単な自動化に役立つ(提供)

 これまで多様な自動化システムを構築してきたが、業界を問わず人手不足は深刻化しており、ロボットを導入したことのない企業からの依頼も増えている。
 そうしたニーズの高まりに対し、より簡単に導入できるように、パッケージ化した自動化システム「G-Cobot(ジーコボット)シリーズ」も販売する。G-Cobotシリーズには溶接を自動化する「アークパッケージ」と、研磨を自動化する「グラインダーパッケージ」をラインアップした。ファナックの協働ロボット「CRXシリーズ」と架台、周辺機器などをパッケージ化しており、付属のタブレット端末で簡単に操作できる。

 石井宏明統括管理マネージャー兼財務&経理グループリーダーは「アークパッケージは、毎月一定量の溶接のリピート品があるような現場に向く。溶接の自動化のニーズは特に高まっており、操作やティーチングが簡単ですぐに稼働できる利点をアピールしている」と語る。

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