• イベント
2023.12.08
★お気に入り登録

[2023国際ロボット展リポートvol. 2] 世界をリードするロボット産業に経済産業大臣も期待/西村康稔経済産業大臣

11月29日~12月2日の4日間、東京都江東区の東京ビッグサイトで「2023国際ロボット展(iREX2023)」が開かれた。来場者数は新型コロナウイルス禍前を上回る14万8125人を記録した。会期2日目の午前中には西村康稔経済産業大臣も駆け付け、会場内を視察した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)や大手メーカー数社のブースを巡覧した。国際ロボット展の展示リポートvol.2では、視察した西村康稔大臣のコメントを紹介する。

ロボット活用の広がりを実感

国際ロボット展(iREX)を視察した感想を話す西村康稔大臣

 来場者も出展者も多く、熱気と活気に圧倒された。日本の強みであるロボット産業は、世界の産業用ロボットの半分近いシェアを占める。ロボットへの関心は高く、人手不足である中でこれからどうやって生産性を上げるのか。製造業はもちろんだが、物流やサービス業、飲食、医療、福祉などいろいろな現場でロボットが生かされ、その広がりを感じた。

 もう一つはデジタルの技術の活用だ。デジタルツインなど、仮想空間と現場をつなぐことでより精度高く、効率的に作業を進められる。各社そうした取り組みを進めている。生成AI(人工知能)との連携、融合も現実のものとなってきた。ロボットが自律して自ら判断し、動く現場が現実のものとなっている。人との協働も広がってきているとの印象を持った。

川崎重工業ブースでは橋本康彦社長兼最高経営責任者が燃料電池で動くロボットを紹介

 世界で最も強い日本のロボット業界、日本の産業界には、このまま世界をリードしていただきたい。

 今回の補正予算でも人手不足を乗り越えていくため、中堅・中小企業の取り組みや省力化投資に5000億円確保した。多くの企業に活用してもらい、人手不足を乗り越えていただきたい。物流の現場で人手不足を乗り越えるための支援策も別途用意する。

安川電機のブースでは小川昌寛社長が展示内容を説明した

 ロボットとAIの連携も現実のものとなる中、AI活用で必要となる計算資源の強化のため民間向けで1166 億、産業技術総合研究所のABCI(AI処理用大規模クラウド型計算基盤)には400億円確保した。AIを活用する企業への支援もあり、AIとの連動・連携を応援していきたい。

 日本のロボット産業には引き続き世界をリードして、イノベーションの最先端でがんばっていただきたい。製造業や物流業、サービス業の現場を支えていく存在として、大いに期待したい。

 

(構成・ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

 

★お気に入り登録

BASIC KNOWLEDGE