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2023.07.06

イベント

要素技術・部品で自動化が変わる【前編】/日本ものづくりワールド

裏側のバリまで取れる/JOHNAN

ジョウナンのバリスバード

 各種装置の受託開発や受託製造を得意とするJOHNAN(ジョウナン、京都府宇治市、山本光世社長兼最高経営責任者<CEO>)は、切削加工などで生じた微小な凹凸(バリ)を除去するバリ取りロボットシステム「BurrS Bird(バリスバード)」を展示した。

 同シリーズは標準機だけで12種類と多彩なラインアップを誇る。その標準機をベースに、顧客の要望に応じたカスタマイズを加えた導入例が多い。
 対象物(ワーク)を動かす回転テーブルは、全ての標準機に独自の物を搭載する。ワークを固定するテーブル部分を中空構造にしたことで、ワークの裏側までバリ取りをできる。

 担当者は「バリ取りは、案件によりワークの素材や形状が大きく異なる。顧客のワークのテスト加工などを積み重ねて、そのたびに技術や知見を蓄積してきた」と話す。

金属加工用のバイスチェンジャーを新開発/三和ロボティクス

バイスに固定したワークをラックに並べ、バイスごとワークを交換する

 機械商社の山善のブースでは、HILLTOP(ヒルトップ、京都府宇治市、山本勇輝社長)、三和ロボティクス(長野県飯田市、沢宏宣社長)、ブラザー工業と山善の4社コラボレーションによる展示を行い、来場者の注目を集めた。

 ロボットを展示したのは三和ロボティクスで、工作機械のワーク交換をロボットで自動化する「マシンローディングシステムNEXSRT(ネクサ―ト)」の新モデル「バイスチェンジャー V16」を会場でPRした。
 ワークだけを交換するモデルは以前から販売するが、V16ではワークをセットしたバイス(万力)をラックに16個ストック。バイスごとワークを工作機械に付け替えて加工する。工作機械にバイスが固定され、ワークだけを付け替える場合は、一つのバイスで固定できるワークしか加工できないが、バイスごと付け替えることで多品種生産が可能になる。

 「少量多品種加工を手掛ける企業には最適なシステム。顧客からの反応はとても良い」と山岸英雄スマートファクトリー事業部長は言う。

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