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2020.01.15
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今年の受注見通しは6%増の8700億円/日本ロボット工業会

2020年1月10日、都内のホテルで「ロボット関連3団体新年賀詞交歓会」が開かれた。主催者を代表して日本ロボット工業会の橋本康彦会長(川崎重工業取締役)があいさつし、「本年のロボット受注額は前年比6%増の8700億円、生産額も同6%増の8300億円と、昨年からの回復を期待する」との見通しを発表した。

500人以上が詰め掛け盛況

 日本ロボット工業会、製造科学技術センター(理事長・斉藤保IHI会長)、マイクロマシンセンター(理事長・山中康司デンソー副社長)の3団体は合同で、「ロボット関連3団体新年賀詞交歓会」を開いた。会場となった東京都港区の東京プリンスホテル、プロビデンスホールには各団体の会員や関係者など500人以上が詰め掛けた。

来年の見通しを語る橋本康彦会長

 主催者を代表し、まずは日本ロボット工業会の橋本康彦会長が登壇。「昨年末に開催した『2019国際ロボット展』は出展規模が過去最大となり、来場者も過去最多の 14万1000人余りだった。ご指導ご支援賜った経済産業省やご協力いただいた関係諸団体、出展各社の皆さまに心から御礼申し上げる」と感謝を述べた。

 橋本会長は昨年の受注・生産実績や今年の受注・生産見通しも発表した。2019年の受注額は対前年比14%減の8240億円、生産額も同14%減の7800億円にとどまったが、「今年は国内では東京オリンピック、パラリンピックが開催され、景気面での一層の盛り上がりが期待される。世界的には、貿易摩擦による景気減速や英国の欧州連合(EU)離脱、米国とイランの緊張の高まりもあるが、それなりの方向感が示されつつある。自動化に対する潜在ニーズは大変強く、きっかけが得られればこれらの投資が一気に加速することも期待される。このようなことから、本年のロボット受注額は対前年度比6%増の8700億円、生産額も同6%増の8300億円と昨年からの回復を期待する」との見通しを語った。

人材育成の協議会など紹介

来賓を代表してあいさつした経済産業省製造産業局の高田修三局長

 続いて、来賓を代表して経済産業省製造産業局の高田修三局長が、「日本の産業用ロボットが引き続き世界で大きなプレゼンス(存在感)を示し、受注額、生産額ともますます発展していくことを期待する」と述べた。

 また、昨年末に産業界と高等専門学校などが連携してロボット人材を育成する「未来ロボティクスエンジニア育成協議会」(略称:チェルシー)の設立について覚書が締結されたことなどを紹介した。

底が続くことはない

「動きは必ずある」と話す日本ロボット工業会の小笠原浩副会長

 乾杯の音頭をとったのは、日本ロボット工業会の小笠原浩副会長(安川電機社長)。

 「20年をどう見るか非常に難しいが、FA(工場の自動化=ファクトリーオートメーション) 業界ではずっと底が続くことはない。設備過剰があったとしても作るものが変わる。製造業は『何もしなかったら負ける』ので、(投資の)動きは必ずある」と語り、会場を盛り上げた。

 

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

 

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