[SIerを訪ねてvol.38]地元販売代理店とコラボで導入拡大/エヌテック
ロボットシステムの構築を担うシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)を紹介する連載企画「SIerを訪ねて」。38回目の今回は、プレス加工をはじめとした金属加工向けを中心にロボットシステムを提案するエヌテック(徳島県鳴門市、大曲隆志社長)を紹介する。近年は地元の産業用ロボット販売代理店と手を組み、デンマークのユニバーサルロボット(UR、日本支社=東京都港区、山根剛代表)の協働ロボットを使った自動化システムを開発するようになった。技術力を評価され、昨年1月にはURの「認定SIer」となった。他にも、金属加工向け以外のジャンルでの受注件数が増加するなど、活躍の幅を広げる。
四国の玄関口のSIer
業種の特化に危機感
同社の強みは幅広い業種に対して自動化システムを提案できることだ。SIer事業を始めた当初はプレス機メーカーとして培ったノウハウを生かし、プレス加工をはじめとした金属加工に特化した自動化システムを提案していた。 これまで研磨装置を付けたロボットや、旋盤やマシニングセンタから加工対象物を取り出すロボット、スポット溶接機へ投入するロボットシステムなどを納入した。 「金属加工に特化してしまうとそれに依存することになり、危機感があった」と島田主任は明かす。金属加工以外の産業に活路を求め、産業用ロボット販売代理店の港産業(徳島市川内町、港正祥社長)と手を組んだ。同社は日本ロボットシステムインテグレータ協会に所属しており、エヌテックと同じく徳島県に拠点を構える。 「港産業は代理店としてロボットを販売でき、当社は港産業が持つ顧客とのつながりを生かせるため、お互いにとって利益がある」と島田主任は語る。