食品向けロボットが注目集める!【その3】/FOOMA JAPAN2023
日本食品機械工業会は6月6日~9日の4日間、東京都江東区の東京ビッグサイトで世界最大級の食品製造総合展「FOOMA JAPAN(フーマジャパン)2023」を開催した。出展社数は969社で過去最大規模での開催となった。「その3」では食品の製造装置メーカーや包装機械メーカーが多く出展した東1~6ホールに焦点を当てる。同エリアでは、ロボットで食品を扱う展示が目立った。
ハンドの爪にカメラ内蔵
ロボットが寿司を握る!?
おにぎりの製造装置で高い国内シェアを持つ不二精機(福岡市博多区、青木太志社長)は、寿司のしゃりの製造機と寿司ねたをしゃりに載せるロボットを組み合わせたシステムを参考出展した。 回転寿司屋の厨房での使用をイメージした。まず、2貫分のしゃりを皿の上に作る。その皿をベルトコンベヤーで搬送しながら、ロボットで魚の切り身を載せる。柔軟で把持しにくい魚の切り身をつかむため、独自のロボットハンドを開発した。 ロボットハンドは都度、消毒液につけて消毒する。寿司ねたの鮮度を保つため、専用の冷却トレーなども業務用冷蔵庫メーカーなどと作り上げた。 島田政昭常務執行役員は「回転寿司の店舗では人手不足が深刻。人気上位のねただけでもひたすら作り続ける自動化装置が欲しい、とのニーズは多い。トレーをさらに改善して、ねたを取りやすくするなどの工夫を重ね、サイクルタイムの向上を目指したい」と意気込む。