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2024.06.19

イベント

食品機械展でロボットに熱視線【その2】/FOOMA JAPAN2024

ヒト型でいくら丼の盛り付けを実演/アールティ

盛られた米飯の形状を認識し、いくらやガリを載せる位置を調整するアールティの「Foodly」

 アールティ(東京都千代田区、中川友紀子社長)は、人型の協働ロボット「Foodly(フードリー)」を使って、いくら丼の盛り付けを実演展示した。

 まず、鈴茂器工(東京都練馬区、鈴木美奈子社長)の飯盛りロボット「Fuwarica(フワリカ)」を使って、丼にふんわりと米飯を盛り、それをベルトコンベヤーで流す。
 流れてきた丼の動きに同期して、フードリーがいくらとガリを乗せる。丼と動きを同期させる際には、フードリー頭部のカメラで対象を認識する。
 フードリーの胸部にもカメラがあり、こちらではふんわりと盛られた米飯の形状を認識する。その上で、全体のバランスが良くなるように、いくらとガリを乗せる位置を調整する。

 担当者は「画像認識もハードウエアの面でも難易度が高かった。フードリーは研究開発にも使われるので、いろいろな可能性を示したく、挑戦的な展示をした」と意図を話す。

惣菜盛り付けロボットを提案/コネクテッドロボティクス

コネクテッドロボティクスは「Delibot」で、ひじきの炒め煮をパック詰めした

 食品産業向けのロボットシステムの開発を手掛けるコネクテッドロボティクス(東京都小金井市、沢登哲也最高経営責任者)は、惣菜盛り付けロボット「Delibot(デリボット)」の最新版などを展示した。
 デリボットは、ポテトサラダやひじきの炒め煮などを一定量すくい取ることができ、総菜のパック詰めに向く。実際の総菜工場でも稼働するシリーズだ。

 最新版は従来機よりも設置スペースを抑えた。担当者は「作業者の置き換えとして、既存の総菜の盛り付けラインに導入するには、作業者と同等以下の作業スペースに抑える必要があった。今後はユーザーニーズに応えて、パック詰めの前後工程も含めて一体の生産ラインとして自動化を進めたい」と話す。

――続く
(ロボットダイジェスト編集部 曽根勇也、西塚将喜、水野敦志)




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