デモ展示で、ロボット“リモート化”の活用方法を問う/リモートロボティクス×SSI
現場を確認してから動作指示
Remolink Builderはロボットのメーカーを問わず遠隔で指示を出せるが、テックマンロボットの協働ロボット「TM Robot(ロボット)」と親和性が高い。 ロボットを遠隔で操作する際、現場の状況が見えていないと干渉(周囲との接触)のリスクなどを確認できない。 TM Robotはビジョンセンサー用のカメラを内蔵しているため、そのカメラで取得した映像をアプリ画面に表示でき、別で監視用のカメラを用意しなくても良い。ロボットを動かす前に現場の状況を確認でき、作業者は安心して指示を送れる。 竹内常務は「以前からロボットの遠隔操作に関する相談を受けることがあったが、安全性などの観点から難しかった。極端な例で言えば、ロボットが壁に接している状態で待機しているかもしれない。その状況を確認せずに動作の指示は出せない。Remolink Builderはカメラ映像で現場を見られるようにしているため、操作前に状況を確認できリスクヘッジになる」と語る。
協働ロボットでより一層の自動化を
労働人口の減少に対して、人手作業の自動化に取り組む企業は多い。SSIはAI技術で生産現場の省力化を実現するべくテックマンロボットの協働ロボットを提案しているが、作業のどこまでを自動化するかが課題という。 AI技術は発達しているが、現場や作業内容によって人の判断が必要な場面もある。「また仮に完全な自動化を実現できるとしても、時間やコストが非常にかかる」と小笠原社長。 そこでRemolinkやRemolink Builderを使えば、人とAI両方を生かせるシステムを、より早くコストを抑えて構築できるというわけだ。 小笠原社長は「人手不足に悩む現場に、ロボットが身近になっていることを示したい。スマート工場EXPOの出展を通して、これまでロボットを使ったことがない企業や、さらなる省人化を実現したい現場にアピールできれば」と意気込む。 スマート工場EXPOは9月13日~15日、千葉市美浜区の幕張メッセで開催される。SSIの出展ブースの位置は3ホール【11-38】。 また最終日の15時から、リモートロボティクスの田中社長が「『リモート』がもたらす人とロボットの新しい働き方」をテーマに特別講演をする。講演への参加はウェブサイトから申し込み可能。 人手不足に悩む現場に向け、新しいロボット活用の実現に取り組む両社の提案に注目が集まる。
(ロボットダイジェスト編集部 水野敦志)
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