[ショールーム探訪 vol.25]「分かりやすい展示」をコンセプトに/疋田産業「金沢ロボットセンター」
「ハンドリングラボ」の機能を拡充
疋田産業は工作機械やFA機器を取り扱う専門商社として、地域密着型のビジネスを展開している。近年は深刻な人手不足にあえぐ地元企業に向けた自動化提案にも力を入れており、その一環で2019年にFA・ロボット推進チームを発足。昨年6月には金沢ロボットセンターも立ち上げ、ロボット導入に関心のある地元企業などが気軽に立ち寄ってロボット関連の情報を収集できる環境を整えた。 FA・ロボット推進チームの大岸将幸課長は「開所後の1年間で、石川県や富山県を中心に約300社のお客さまが来場した。食品関係や建設部材関係など、これまで接点がなかった新規のお客さまも開拓できた」と述べる。中にはショールームの見学をきっかけに、ロボットシステムの導入を本格的に検討し始めた企業もあるという。 今後はデモシステムの見学や特別安全教育の講習だけではなく、ロボットハンドの搬送テストや検証などができる「ハンドリングラボ」の機能も拡充する計画だ。見本次長は「『一度見学したら終わり』ではなく『何回でも来てもらえる場』にするためにも、デモシステムの定期的な入れ替えやハンドリングラボの強化が欠かせない」と語る。
(ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)
[取材記者から] 金沢ロボットセンターを一言で表すと「地元企業の、地元企業による、地元企業のためのロボットショールーム」となる。金沢ロボットセンターは金沢駅の近くにあり、地元民にとってアクセスが非常に良い。地元に根差した専門商社が設立した金沢ロボットセンターが、北陸地方の企業の深刻な人手不足を解決する一助になればと願う。 施設概要 名称:金沢ロボットセンター 所在地:石川県金沢市若宮町ホ35-1 予約申し込み:金沢ロボットセンターのウェブページから 関連記事:[ショールーム探訪vol.24]研磨材メーカーの100年の知見を生かす/スリーエムジャパン「3Mロボット研磨ラボ」 関連記事:[ショールーム探訪Vol.23]専門メーカーならではの提案の場に/パナソニック コネクト「プロセスエンジニアリングセンター」 関連記事:[ショールーム探訪 vol.22]“共創”拠点を設けたデベロッパーの決意に触れた/野村不動産「TechrumHub」