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　初心者でも扱いやすいロボットとして、認知が広がるのが、協働ロボットだろう。一方、規制や安全性の観点などから関節のモーター出力を上げられず、可搬質量などが小さいのが課題だった。 　そんな課題を打ち破るのが、協働ロボットの世界的大手、ユニバーサルロボット（UR、日本支社＝東京都港区、山根剛代表、C-13）だ。 　同社は国内で初公開となる複数のアプリケーションを展示する。安全性と生産性を両立した最新技術や、同社ロボットに内蔵された力覚センサーを活用した応用事例を訴求する。 　まず、国内初披露となるのが、安全機能を内蔵する電動スライダーを活用した「ばら積みピック＆プレイス」のデモだ。 　協働ロボットはもちろん、スライダー本体にも人が触れたら止まるという安全機能を搭載している。そのため、安全性を担保しながら、ロボットシステムに水平軸を追加して作業空間を拡張できる。今回は、無秩序に置かれた対象物（ワーク）をばら積みピッキングして置く作業に適用した。 　国内初披露の展示はもう一つある。移動するワークをロボットがリアルタイムで追従して動作するデモだ。 　最新の光学技術やAIソフトを活用したビジョンシステムを使い、ワークの動きに高精度に追従しながら、ねじ締めや塗布などの作業をする。 　他にも、さまざまな用途の実演展示をする。同社のラインアップで最大の可搬質量30kgを誇る新製品「UR30」では、重量物の搬送をする。また、荷役台（パレット）へ荷物を載せるパレタイジングに必要な機器をパッケージ化したパレタイジングソリューションも紹介。さらに、離れた場所の感触や力加減をリアルに伝送する技術や、加工機へのワークの脱着、溶接作業、ねじ締め作業などを見せる。

　同じく協働ロボットをベースにしながら、従来は難しかった作業を実演する企業がある。 　ダイヘン（C-04）は一人ひとりのユーザーの課題の解消に向けた最適なソリューションを多数提案する。その中でも、同社の得意とする溶接工程の自動化に向けては、幅広い展示をする。 　例えば、協働ロボット「FD-VC4L」を台車に載せ、カメラを使った教示システム「フォトタッチティーチ」と組み合わせて紹介する。教示しやすい協働ロボットを台車に載せて使うことで、造船の生産現場のような大型構造物の溶接作業でも、簡単に自動化できる点をアピールする。 　さらに、独自技術「シンクロフィード溶接」も紹介する。同技術は電気自動車（EV）に多用される薄板のロボット溶接に向く。他にも、溶接の後工程で重労働な作業の一つ、研磨作業の自動化なども提案する。 　また、工場内搬送向けにAMR「AiTran（アイトラン）」を展示する。搭載するセンサーで周囲を検知しながら走行する。１m四方のコンパクトなボディーで狭い通路も走行できる。独自の設計で前後左右だけでなく、斜め方向やその場での回転も実現した。