[ショールーム探訪vol.19]SIerがSIerを育てる/五誠機械産業「九州ロボットセンター」
センター内で自動化システムを構築できる
SIerの地位向上を
「展示するロボットのメーカーをより拡充し、さまざまな選択肢を提案できるようにしたい。また、安全に関する教育に特化した研修施設は九州にほとんどない。その強みをPRして受講者を増やし、産業用ロボットの適切な運用方法を広く周知していきたい」と意気込む。 小松センター長はSIerへの教育を通じてSIerの地位向上を目指す。「リーマンショックによる不況で、技術者がリストラの対象とされてしまうことが多かった。リストラされた技術者は海外に流出し、日本企業の生産技術部門は縮小してしまい、日本の技術力は下がってしまった。日本の企業は生産技術者を軽視しているのではないかと常々感じる。当センターから、メーカーの生産技術者やSIer専門企業の技術者など、広い意味でのSIer人材の教育を支援し、その重要性を発信していきたい」と力強く語る。
(ロボットダイジェスト編集部 斉藤拓哉)
[取材記者から] 九州ロボットセンターの展示物は搬送や研磨、ピッキングなどテーマ別のデモ内容で制御機器をあえて前面に置いており、どのようにロボットシステムを構築しているかが来場者にもイメージしやすい。通常はプログラマブル・ロジック・コントローラー(PLC)などの制御機器は隠されがちで、どのように組み込まれているかが分かりにくい。製品だけでなく、どのように自動化システムが構築されているのかを紹介するのは、教育にも力を入れる同センターならではだ。 施設概要 名称:九州ロボットセンター 所在地:佐賀県佐賀市鍋島町森田916 予約申し込み:0952-77-9911もしくは九州ロボットセンターのホームページから 関連記事:[ショールーム探訪vol.18]虎ノ門で、ロボットの未来を体感/ゼアーレボ「未来ファクトリー」 関連記事:[ショールーム探訪vol.17]顧客の声ダイレクトに拾い上げる/シュンク・ジャパン「CoLab」 関連記事:[ショールーム探訪vol.16]成長する「ロボの目」の礎を築く/東京エレクトロンデバイス「ロボットセンター」