[特集 2023国際ロボット展vol.3]技術は「使いやすさ」のために/ファナック 稲葉清典 専務
IoTや環境対策にも注力
モノのインターネット(IoT)技術を活用した提案にも注力する。近年はニーズの変化や機能の進化が速くなっており、IoT技術を活用して顧客との距離を縮め、迅速なサービス提供を目指す。また必要に応じてIoTとAIを組み合わせたソリューションなども提供する。 IoTを活用した取り組みの一つがソフトウエアの「ローリングリリース」だ。これは常にソフトウエアを改良し、ネットワークを通じていつでも最新バージョンに更新できるようにすること。既に現場に導入済みのロボットでも、顧客の要望に合わせて新たに開発した機能を使用できる。 「ゼロダウンタイム(ZDT)」もネットワークを通して実現する機能だ。ロボットの状態や情報をネットワーク経由で把握できるようにし、壊れる前に知らせるなどして、故障による設備停止を防止する。 その他、軽量化や制御の最適化による消費電力の低減など、省エネルギーやカーボンニュートラルにつながる取り組みも会場でアピールする。 「国際ロボット展は、さまざまな方々と直接交流ができる需要な接点。新商品も多数発表するので、ぜひ会場で皆さまにお会いできれば」と稲葉専務は話す。
(ロボットダイジェスト編集長 八角秀)
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