2023.10.23
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[注目製品PickUp!vol.59]独自構造の多関節ロボットでロボット業界に挑む/ローレルバンクマシン「xLobomo」

JIMTOFで風向きが変わる

「展示会でクロスロボモを展示するたびに来場者から反響をもらえる」と繁田シニアエキスパート

 同社は、紙幣や硬貨の管理に使う入出金機や、レジの釣銭機といった通貨処理機の大手メーカーだ。昨今の人手不足を受けて、通貨処理機の製造工程と検査工程をロボットで自動化するため、2020年にロボットの開発を始めた。  繁田シニアエキスパートは「元々は当社の工場のみで使う予定だった」と振り返る。しかし、繫田シニアエキスパートが経営陣に対し新たな事業の柱としてロボット事業を育てることを提言した。  ロボット事業を進める上で、昨年開催された第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF=ジムトフ2022)の出展が大きな転機となった。「出展前はクロスロボモの企画が存亡の危機にあった。JIMTOF2022で、来場者からわれわれがこれまで想定していなかった使い方のアイデアを聞けるなど反響が大きかった。この方向性は間違っていないと自信が付き、開発を進められた」と振り返る。

iREX2023でニーズを探る

クロスロボモをiREX2023でも展示する

 ローレルバンクマシンは全国90カ所に拠点を持つ。「全国各地で通貨処理機などのアフターサポートに対応しており、それをクロスロボモにも活用できる」と繁田シニアエキスパートは話す。  現時点では販売ターゲットとなる業界や業種をあえて絞り込んでいない。「今年11月から開催される2023国際ロボット展(iREX2023)でクロスロボモを展示する。そこで、来場者に可搬質量などのニーズや、想定する活用方法をヒアリングしたい」と語る。  iREX2023の開催に先駆けて、今年10月に開催するプライベートショーで、クロスロボモが札束を紙幣計算機に投入するデモを展示する予定だ。  顧客からの意見を基にブラッシュアップを重ね、製品化に向けて一歩ずつ歩みを進めていく。

(ロボットダイジェスト編集部 斉藤拓哉)

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