[注目製品PickUp!vol.26]作業用手袋メーカーが生んだロボ用手袋【前編】/東和コーポレーション「ロボグローブ」
標準ラインアップ増やす
現在の主なラインアップは、「RG2用手袋タイプ」と「RG2用指タイプ」、「UR3フルカバータイプ」、「シートタイプ」の4つ。 RG2は、デンマークに本社を置くロボットハンドメーカーのOnRobot(オンロボット)のロボットハンド。この製品専用のロボグローブを標準ラインアップする。 今夏に発売したUR3フルカバータイプは、デンマークに本社を置く協働ロボットメーカーのユニバーサルロボット(UR)の製品に対応し、ロボット本体まで守るフルカバータイプだ。
「滑らない」に価値
市場の興味関心は強い
最初に作ったRG2用をはじめ、ロボット用手袋は今まで市場になかった製品だ。つまりニーズが顕在化しておらず、マーケットが存在しなかった。「競合はまだない。いち早くビジネスモデルとして確立したい」(田辺主任)。 従来事業とはターゲットが違うため、ヒアリングなどの調査も進める。新たな市場を作り出している最中だ。 また2019年2月の「ロボデックス東京」、12月の「国際ロボット展」に出展したところ、いずれも大きな反響があった。その多くを占めたのは、製造現場の生産技術者を中心としたロボットのユーザーだった。 またRG2用のロボグローブは海外からの問い合わせも多いという。 「今回のコロナ禍で引き合いは一旦落ち着いたが、製造現場からロボ用手袋への興味関心は強いとの手応えを感じる」(田辺主任) 新型コロナウイルス禍で展示会などのPRの場は減ったが、まずはメルマガの配信などをしっかり進めるという。 ところで、老舗の手袋メーカーがなぜロボ用手袋の製造に乗り出したのか? そして勝機はあるのか? 後編では東和コーポレーションの戦略に迫る。
――後編へ続く (ロボットダイジェスト編集部 芳賀 崇)