[SIerを訪ねてvol.46]FA商社のSIer事業だからこその強み/特電
20年にはショールーム開設
ユニークな展示の一つが、ワークサイズを認識して、ロボットが仕分けるアプリケーションだ。 一般的には、画像認識用のカメラとソフトを使って、ワークサイズを認識するようなシステムが多い。その中、あえて画像処理を使わずに構築した。 まず、コンベヤーでワークを検出位置まで搬送する。すると、両側から単軸ロボットのロッド(可動部)が突き出してワークを挟み込む。ロッドの突き出し量から逆算して、ワークの幅を認識する。その幅から判断して、ワークを仕分ける。 担当者は「仕分けだけでなく、良品と不良品の簡単な判定などにも応用できる」と話す。 画像処理を使わないユニークなシステムを提案する一方、最近では人工知能(AI)搭載の画像認識システムを使ったアプリケーションの開発にも取り組んでいる。AIを使った外観検査システムや、ばら積みピッキングなどを提供している。
また、自律走行型搬送ロボット(AMR)と自動研磨システムの連携もショールームで実演する。 まず、AMRがワークの入ったコンテナを前工程から運び、自動研磨システム側の投入口となるローラーコンベヤーに供給する。コンテナの到着をレーザーセンサーとカメラで認識すると、自動研磨システムがワークを取り出し、研磨して排出する。 AMRの制御ソフトと、幅広い会社のPLCなどの産業用ネットワークシステムを使って連携制御システムを構築した。 ショールームには高度なシステムばかりでなく、簡単なハンドリング作業を実現するパッケージシステムも展示する。お手軽な自動化の第一歩として提案している。