KUKAは高品質のメカをニッチな分野にも、IoTにも提案する【後編】/KUKAジャパン星野泰宏社長
日本市場は「成熟している」
――日本市場に海外メーカーが乗り込むのは難しいですか。 やはり日本は国内メーカーの知名度が圧倒的に高いです。国際ロボット連盟(IFR)の統計では、世界のロボット生産高の半分以上を日本メーカーが占めています。国内に強力なロボットメーカーが多くある。となると、導入時にやはり国内メーカーを選ぶ顧客も多い。この市場でわれわれの製品の強みを生かし、顧客の課題をどれだけ解消できる使用方法を提案できるかが、私たち日本法人の命題であり、やりがいでもあります。 ――顧客の要求レベルも高い。 市場は成熟していると思います。繰り返しになりますが、新規参入は正直、難しい。一方、従来はロボットを使わなかった分野や作業で、新たな技術とアイデアを提案できれば、受け入れられやすい。そこで産業用ロボットと周辺機器をあらかじめ組み合わせたパッケージシステムでの提案を増やしています。具体的に用途をメーカー側から絞った方が、顧客が自社の工場で稼働するイメージを持ちやすいでしょう。