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2018.11.22
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プラスチック成形の最新自動化提案/2018名古屋プラスチック工業展

インサート成形を自動化

インサート成形の自動化提案も多く見られた

 専用の取り出しロボットが目立つ中、一部のメーカーは射出成形機と汎用の多関節ロボットを使った自動化システムも披露した。  特に、プラスチックと金属部品を一体化して成形するインサート成形の自動化提案が多く見られた。  インサート成形はコスト削減などのメリットがあり、自動車産業で高いニーズがある。加えて、自動車産業は人手不足も深刻だ。  それだけに、インサート成形の自動化提案は、今回の名古屋プラスチック工業展で大きな注目を集めた。  

汎用性が高く、連動しやすい

 射出成形機を製造する日本製鋼所は、立形射出成形機「JT40RADS-55V」と、デンソーウェーブ(愛知県阿久比町、中川弘靖社長)のスカラロボットや川崎重工業の双腕型協働ロボット「duAro(デュアロ)1」を組み合わせたインサート成形の自動化システムを展示した。  プラスチック製のハンドスピナー(回して遊ぶおもちゃ)をイメージしたデモを披露した。2種類の多関節ロボットを使い、ハンドスピナーのインサート成形から取り出し、組み立て、搬送までの一連の工程を自動化した。  自動化システムは日本製鋼所子会社のニップラ(広島市安芸区、新谷修社長)が構築した。「当社の射出成形機ユーザーを見ても、人手不足は深刻で自動化の需要は高い」と広報担当者は話す。  また、射出成形機の専業メーカー、日精樹脂工業も立形射出成形機「TWX220RⅢ25V」と川崎重工業の双腕型協働ロボット「デュアロ2」を組み合わせた、インサート成形の自動化システムを提案した。日精樹脂工業の担当者は「デュアロは汎用性が高い。加えて、当社の射出成形機とも連動しやすかった」と語る。

日本製鋼所はハンドスピナー製造の一連の工程を自動化
日精樹脂工業は立形射出成形機とデュアロ2を組み合わせた自動化システムを展示

自社製システムを活用

 自社製のロボットシステムを有効活用し、インサート成形の自動化を提案する企業もあった。ファナックは、射出成形機「ロボショット α-S50SiA」と取り出しロボット、独自のロボットパッケージ「QSSR」を組み合わせ、プラスチックと熱可塑性炭素繊維強化プラスチック(CFRTP)のインサート成形を自動化した。

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