プラスチック成形の最新自動化提案/2018名古屋プラスチック工業展
インサート成形を自動化
汎用性が高く、連動しやすい
射出成形機を製造する日本製鋼所は、立形射出成形機「JT40RADS-55V」と、デンソーウェーブ(愛知県阿久比町、中川弘靖社長)のスカラロボットや川崎重工業の双腕型協働ロボット「duAro(デュアロ)1」を組み合わせたインサート成形の自動化システムを展示した。 プラスチック製のハンドスピナー(回して遊ぶおもちゃ)をイメージしたデモを披露した。2種類の多関節ロボットを使い、ハンドスピナーのインサート成形から取り出し、組み立て、搬送までの一連の工程を自動化した。 自動化システムは日本製鋼所子会社のニップラ(広島市安芸区、新谷修社長)が構築した。「当社の射出成形機ユーザーを見ても、人手不足は深刻で自動化の需要は高い」と広報担当者は話す。 また、射出成形機の専業メーカー、日精樹脂工業も立形射出成形機「TWX220RⅢ25V」と川崎重工業の双腕型協働ロボット「デュアロ2」を組み合わせた、インサート成形の自動化システムを提案した。日精樹脂工業の担当者は「デュアロは汎用性が高い。加えて、当社の射出成形機とも連動しやすかった」と語る。
自社製システムを活用
自社製のロボットシステムを有効活用し、インサート成形の自動化を提案する企業もあった。ファナックは、射出成形機「ロボショット α-S50SiA」と取り出しロボット、独自のロボットパッケージ「QSSR」を組み合わせ、プラスチックと熱可塑性炭素繊維強化プラスチック(CFRTP)のインサート成形を自動化した。