[活躍するロボジョvol.17] 私の技術で、もっと多くの人を楽に/シナノケンシ 礒野仁美さん
緊急時に気付いた、自社の強み
新規分野のため、部署や会社全体で協力して手探りで進める取り組みも多い。
チームプレーの大切さが身に染みた出来事がある。昨年、展示会に出展するデモ機を2週間前にテスト稼働させた際に、ショートで故障させてしまった。原因は過電流。発送期間を考えると、1週間程度で修理しなければ間に合わない。
そこで、部署外にも協力を募り、必要な基板などをかき集め、何とか間に合わせた。「あの時は焦りましたが、チームプレーで乗り越えられました。協力するのは会社全体の社風。それに助けられました」と振り返る。
普段から、その社風を存分に生かす。例えば、本社内にある生産現場を訪れて、現場の作業者からニーズを聞き取りして、ロボットハンドの機能開発に役立てている。「先輩も、他部署も気軽に相談に乗ってくれます。お世話になってばっかりです」と笑う。