AI対応や高度なセンシングなど一歩先行くソリューションが集結
ハンドや各種センサーも進化
ブリヂストンの社内ベンチャーであるブリヂストンソフトロボティクスベンチャーズは、ロボットハンド「TETOTE and(テトテアンド)」を使った物流向けデモシステムを展示した。 ゴム人工筋肉の指でワークを把持するロボットハンド「TETOTE(テトテ)」に吸着機能を追加したハイブリッドハンドだ。ワークを吸着して引き出すため、つかみにくい位置のワークもスムーズに把持できる。指と吸着の両方を使えばワークを落としにくくなるため、高速搬送や強くつかめないワークの搬送にも対応しやすい。 会場ではシンガポールに本社を置くEureka Robotics(エウレカロボティックス、日本法人=東京都中央区、ファム・クアン・クオン社長)の3Dビジョンセンサーと組み合わせてシステムを構築。事前にワークを登録しなくても把持できることを紹介した。
早稲田大学のシュミッツ・アレクサンダー准教授が創業したXELA・Robotics(ゼラ・ロボティクス)は、ロボットハンド用センサーを展示した。「面に対して垂直方向だけでなく、水平方向の力も精密に検出できる。つかんだ物の重みで指の表面が下に引っ張られる強さや、指先の滑りの有無なども検出でき、より器用で繊細な把持が可能」とシュミッツ社長は話す。 複数のデモシステムを展示したが、中でも折り紙で作った鶴を繊細な力加減で把持する展示は注目を集めた。 同社はこれまで主に研究機関向けにロボットハンド用センサーを販売してきたが、今年から営業体制を強化し、産業界にも積極的にアピールする考えだ。