• インタビュー
2019.08.02
★お気に入り登録

KUKAは高品質のメカをニッチな分野にも、IoTにも提案する【後編】/KUKAジャパン星野泰宏社長

日本市場は「成熟している」

「日本市場はやりがいがある」と星野泰宏社長

――日本市場に海外メーカーが乗り込むのは難しいですか。  やはり日本は国内メーカーの知名度が圧倒的に高いです。国際ロボット連盟(IFR)の統計では、世界のロボット生産高の半分以上を日本メーカーが占めています。国内に強力なロボットメーカーが多くある。となると、導入時にやはり国内メーカーを選ぶ顧客も多い。この市場でわれわれの製品の強みを生かし、顧客の課題をどれだけ解消できる使用方法を提案できるかが、私たち日本法人の命題であり、やりがいでもあります。 ――顧客の要求レベルも高い。  市場は成熟していると思います。繰り返しになりますが、新規参入は正直、難しい。一方、従来はロボットを使わなかった分野や作業で、新たな技術とアイデアを提案できれば、受け入れられやすい。そこで産業用ロボットと周辺機器をあらかじめ組み合わせたパッケージシステムでの提案を増やしています。具体的に用途をメーカー側から絞った方が、顧客が自社の工場で稼働するイメージを持ちやすいでしょう。

自律で移動できるKMRイーバ

――LBRイーバにもパッケージ製品があります。  はい。例えば、LBRイーバと自走式の台車を組み合わせた、「KMR iiwa(イーバ)」があります。自社開発の自律走行する台車「KMP」とLBRイーバを組み合わせ、特定の場所にロボットを固定して使うのではなく、自動でさまざまな場所を移動しながら作業します。アイデア次第で使い方は広がります。展示会でも注目を集めています。 ――日本市場の良さは。  作業者や技術者のレベルが高く、難しい技術でも簡単に使いこなすのが日本の良さでしょう。アジアの周辺国に比べても秀でています。KUKAの「玄人好み」な製品との相性は良いはずです。

★お気に入り登録

BASIC KNOWLEDGE