• PR
2025.11.21
★お気に入り登録

3Dソフト開発の悩みを解決へ導き、頼れるパートナーに/スペイシャル

ロボットのさらなる普及に必要なものとは何か。その回答として、ティーチング(教示)やシミュレーション用のソフトウエアの進化が挙がることは間違いないだろう。米国のスペイシャルは、長年3Dソフトに関わる開発を手掛けてきた。近年はロボット市場の開拓に注力し、ソフト開発キット(ソフトウエア・デペロップメント・キット=SDK)などを通じて顧客のソフト開発を支援する。ソフトの機能に対する要求レベルが上がる一方、開発部門の人材が不足しているとの課題を抱える顧客に対し、スペイシャルはいかに解決策を提示するのか。同社の戦略と、手掛ける製品群の特徴に迫る。

データを単純化

 ロボットで特定の作業を自動化するには、基本的にティーチングをしなければならない。パソコン上でプログラムを作成するオフラインティーチングは、実機を使わずプログラミングできる。そのためロボット導入前にプログラムを作れる、稼働を止めずに別の動作を設定できるなど利便性が高い。
 そんなオフライン・ティーチング・ソフトの開発を強力に支援するのがスペイシャルだ。

パソコン上でプログラム作成できるオフライン・ティーチング・ソフトの開発を支援する

 同社が手掛けるSDKは、ソフトを開発する上で必要な要素をパッケージ化したもの。オフラインティーチング用など、3Dデータを処理するソフト向けのSDKを得意とする。
 「ソフトに必要なあらゆる機能の実装に貢献できるよう、製品ラインアップを広げてきた」と日本営業所の佐藤恭祐ディレクターは語る。

 昨年発売した「Data Prep(データプレップ)」は、同社が今最も提案に注力する製品の1つ。同社のSDK「3D InterOp(インターロップ)」の機能を拡張するアドオン製品として販売する。3D InterOpはオフラインティーチング用をはじめ、3Dデータを扱うソフト向けのSDK。3D InterOpで開発するソフトに、ロボットの3Dモデルデータを最適化する機能を実装するのが、Data Prepの役割だ。

 ロボットの3Dモデルには外装の表面に開けた穴や、角を丸くした「フィレット」など、構造に関する多くの情報が含まれる。それをそのままソフト上で処理するにはデータ容量が大きいため、不要なデータを取り除き最適化する必要がある。
 「例えばソフト上で周囲との干渉(接触)をチェックする際、穴やフィレットなどはなくても問題ない。現状はこれらを手作業で1つずつ削除するしかなく、長い時間がかかるとの声をよく聞く。そうした悩みも、Data Prepを使えば解消できる」と佐藤ディレクターは言う。

内部部品を自動検出、削除してデータを単純化する

 Data Prepを通して実装できる機能は基本的に①特定のサイズの部品を削除、②穴やフィレットなど形状を単純化、③同じ種類の部品データをまとめ軽量化、④ロボットの内部部品の削除――の4つ。
 ④は今年5月に追加したばかりで、ギアや軸受けなどロボットアーム内部の部品を自動で判定して削除する他、周辺機器を組み合わせたロボットセルにも適用できる。

 提案先は当然ながらまずソフトメーカーになるが、Data Prepはロボットメーカーにとっても有用という。「ロボットメーカーが自社製品の3Dモデルを外部に公開する際、技術の保護のために内部構造などのデータを事前に削除しておく。その場合も手作業で一つずつ消すと非常に労力がかかるため、そこでもData Prepが役立つ」と佐藤ディレクター。すでに大手ロボットメーカーからの引き合いがある他、ある顧客とはData Prepの実証を進めている。

★お気に入り登録

BASIC KNOWLEDGE