2026.03.17
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デモイベントで新開発のAI機能などを披露/ABB Robotics Japan

ABB Robotics Japan(エービービー・ロボティクス・ジャパン、東京都品川区、浅利貴社長)は3月4日~6日の3日間、本社内で新技術・新機能のデモイベントを開催した。ロボットのプログラミング・シミュレーション用ソフトウエア「RobotStudio(ロボットスタジオ)」の人工知能(AI)サポート機能などを紹介した。「ABBでは以前からAI関連の開発に注力しており、デモ用ではない『明日から現場で使えるAI機能』を提供できる」とインダストリー事業部の菅井康介事業部長は自信を見せる。

(曽根勇也:ロボットダイジェスト編集デスク

タブレットで簡単に現場設備の3Dデータを生成

タブレットで撮影すればロボットスタジオ内に3Dデータとして取り込める

 同社が今回のイベントで紹介した機能は大きく分けて二つ。一つが「ロボットスタジオ」の新機能で、もう一つが視覚駆動型自律システム「OmniCore EyeMotion(オムニコア・アイモーション)」だ。

 ロボットスタジオでは、専用ソフトをインストールしたスマートフォン(スマホ)やタブレット端末で設備やその周囲を撮影するだけで3Dスキャンデータを構築し、その状況に合わせた動作プログラムを自動生成する機能を紹介した。各設備のCADデータ(デジタル設計データ)がない場合でも現場環境をロボットスタジオ内に再現でき、ロボットスタジオ上で自動生成した動作を実機で実行できる。

 会場では、ひっくり返して重ねたテーブルとその横のロボットシステムをスキャンし、テーブルの足を縫うような複雑な動作を自動生成する一連の流れを披露した。また、AIアシスタント機能も実装しており、生成AIと自然言語でやり取りをするだけで簡単にプログラムを修正できることも紹介した。

ビジョンシステムの設定もロボットスタジオだけで

ついたてを避ける最適なルートを自動生成

 オムニコア・アイモーションは、複数メーカーのビジョンシステムをロボットスタジオから直接設定・操作できるようにし、その画像を元にリアルタイムで動作軌道(パス)を自動生成できるようにするシステムだ。各ビジョンシステムのコントローラーを介する場合と比べてセッティング時間を大幅に短縮できる。

 会場では、乱雑に置かれた対象物(ワーク)をつかみ上げ、ついたての反対側に置くデモを紹介した。「ついたての上だけでなく、ついたてとワークの位置関係によってはついたての奥を経由するなど、最も効率のいい経路を自動で選択してくれる」とカスタマーサービス事業部ロボットアプリケーション&ビジネス開発グループの鈴木舟マネージャーは話す。

「デモ用ではなく、すぐに現場で使えるものばかり紹介した」と語る菅井康介事業部長

 「ABBでは以前からAI関連の開発に注力しており、今回紹介したものは全てデモ用ではなく『明日から現場で使えるAI機能』。今回の出会いが、皆さまとともに歩む革新の第一歩となれば」と述べた。

 最後に、協働ロボットの新製品「POWA(ポーワ)」も少しだけ映像で紹介した。同社は高性能・高機能な協働ロボットとして「GoFa(ゴーファ)」を展開するが、その機能を絞ってコスト競争力を高めた製品だ。POWAについては5月に開催するウェブセミナーで詳しく紹介し、翌月に愛知県で開かれる展示会「ロボットテクノロジージャパン2026」で実機展示を予定する。

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