• 連載
2025.10.21
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[SI基礎講座vol.23] 技術者倫理と法知識③

ロボットのシステムインテグレーション(SI)に関する基礎知識を紹介する本連載企画。今回は「技術者倫理と法知識」の3回目。前回までは技術者として持つべき倫理を中心にしてきたが、今回からは設備の安全に関連する法律「労働安全衛生法」について取り上げる。また、法律とともに運用される政令、省令、通達なども併せて紹介する。

 

〔今回の講師:IDECファクトリ―ソリューションズ 岡田和也氏〕

 

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【今回のポイント!】

〇設備の安全は「労働安全衛生法」がベース

〇事業者には労働者の安全と健康確保の責務がある

〇具体的な仕様は「労働安全衛生規則」に則る 

設備の安全に関する法律は労働安全衛生法

機械安全に関する国内法令(SI基礎講座、スライド資料より)

 設備の安全に関する考え方をお話ししていきます。まず、その国の法律・法令に対しては、それを順守する責任・義務があります。義務を果たさなければ、罪に問われたり損害賠償を請求されることもあり得ます。

 工場に関連する法律としては、労働安全衛生法があります。もともとは労働基準法だけでしたが、職場の労働安全に関する部分が分離・独立し、労働安全衛生法となりました。賃金や労働時間などの労働基準は労働基準法、働く環境の安全性は労働安全衛生法に拠ることになります。

労働安全衛生法の目的(SI基礎講座、スライド資料より)

 労働安全衛生法は、職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成と促進を目的に作られています。当然ながら、この法令には設備の安全性能も含まれています 。

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