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2021.12.03

イベント

ロボット競技会に多くの家族連れや小中学生/ロボカップアジアパシフィック2021あいち

自律移動ロボットによる競技会「ロボカップアジアパシフィック(RCAP)2021あいち」が11月25日~29日の5日間、愛知県常滑市の展示会場「アイチ・スカイ・エキスポ」で開催された。会期中延べ1万2000人以上が来場した。家族連れや社会科見学で訪れた小中学生などが目立った。

協働ロボットとイライラ棒で競争

興味深そうにロボットを見る子供たち

 ロボカップは「サッカー」「レスキュー」「インダストリアル」など6つの競技種目に分かれる。オンライン競技も含め、RCAP2021には全体で107チームが参加し、熱戦を繰り広げた。
 インダストリアル部門では、物流業界向けの自動化や自律化の技術を競い合う「ロジスティクスリーグ」が開かれた。ドイツのアーヘン工科大学などの合同チーム「Carologistics(カロロジスティクス)」が激戦を制し、優勝を果たした。

 RCAP2021には、会期中延べ1万2000人以上が来場した。競技会場だけではなくサービスロボットや産業用ロボットなどの展示コーナーも設けられ、家族連れや社会科見学で訪れた小中学生らが興味深そうにロボットをのぞき込む姿も目立った。

  • THKは「SEED-Noid-Mover」を披露

  • イライラ棒のデモを展示した近藤製作所

 機械要素部品メーカーのTHKは、愛知県が主導するサービスロボットの社会実装推進事業「あいちロボットトランスフォーメーション」の特設コーナーに出展し、移動台車と人型ロボットを一体化した「SEED-Noid-Mover(シード・ノイド・ムーバー)」を紹介した。

 ロボットハンドなどを製造、販売する近藤製作所(愛知県蒲郡市、近藤茂充社長)は、デンソーウェーブ(愛知県阿久比町、相良隆義社長)の協働ロボット「COBOTTA(コボッタ)」と人気ゲーム「イライラ棒」の完走スピードを競い合うデモを展示。イライラ棒とは、金属製のフレームでできたコースの中に電極棒を入れ、フレームに当たらないように丁寧に動かしながらゴールを目指すゲーム。ロボットの動きの正確さを参加者に知ってもらうのが展示の主な狙いだという。
 また、ロボットシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)のマクシスエンジニアリング(名古屋市中区、水野敬三社長)は、テレビCMでも放映された「けん玉ロボット」を披露した。玉の穴にけん先を入れる「とめけん」などの技を成功させ、子供たちの関心を集めた。

 この他、RCAP2021の会場では11月27日と28日の2日間、2022年度から開催する「高校生ロボットシステムインテグレーション競技会(略称=高校生ロボットSIリーグ)」のトライアル大会も開催された。

(ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)

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