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2019.07.25

導入検討の最初の一歩が“超”手軽に/ユニバーサルロボット

デンマークのロボットメーカー、ユニバーサルロボット(日本支店=東京都港区、山根剛ゼネラルマネジャー)が提供するオンラインサービス「アプリケーションビルダー」が6月、日本語に対応した。同社のウェブサイト上から「ロボットに何をさせたいか」「可搬質量はどれくらい必要か」「どういったハンドを使うか」などを選択。すると組みあがったロボットシステムの動作イメージが即座に表示される。このサービスは無料で、誰でも簡単に使えるらしい。本当だろうか? 記者が実際に使ってみた。

無料で会員登録も不要

 昨年9月に英語版サービスの提供を開始した「アプリケーションビルダー」が日本語に対応した。無料で会員登録なども要らず、誰でも簡単に使えるらしい。そこで記者も体験してみた。

 教えてくれたのは同社の技術サポートエンジニアの西部慎一さん。
 「当社のウェブサイトのトップページに『技術サポート』との表示があるので、そこをクリックしてください」と西部さん。その通りにすると「アプリケーションビルダー」の文字が出てきて、そこを押すとアプリケーションビルダーのページに行けた。

  • 操作を教えてくれた西部慎一エンジニア

  • 「無料・会員登録不要」とのことで実際にやってみた

まずはロボットの用途を選択

まずは用途選択から

 そのページには「アプリケーション(編集部注:ロボットにさせたい作業内容)を選んでください」の文言と共に、「マシンテンディング」「ネジ締め」「パッケージング(梱包)」「その他のアプリケーション」の選択肢が。
 マシンテンディングとは、工作機械などにロボットを取り付け、加工材料の付け外しなどをさせること。
 「robot digest(ロボットダイジェスト)」を運営するニュースダイジェスト社は、工作機械などの設備財の専門誌「月刊生産財マーケティング」も発行する。ここはひとつ、マシンテンディングを選んでみよう。

「機種未定」でも問題なし

適した機種が分からなくても問題ない

 マシンテンディングを選択すると、「必要なアーム可動範囲と可搬重量に応じて(ロボットアーム本体を)選定してください」との文字が。
 「そんなこと聞かれても、よく分からない」と「機種未定」の選択肢を押すと、「マシンテンディングではUR5eを推奨します」とのこと。
 可搬質量が5kgの機種で、マシンテンディングならこの機種で対応できるケースが多いという。

ロボットハンドのタイプを選択

 次はロボットハンドの選択だ。選択肢は「空圧式」「電動式」「アダプティブ」「ツール未定」の4種類。アダプティブは「位置と力の制御ができる」と解説されていた。
 ここでは電動を選んでみた。すると「圧縮空気やバルブが不要」などメリットの説明と合わせて「指は取り扱う製品に合わせて特注で作成する必要がある場合がある」といったデメリットの解説も。また、手首にハンドを1つ付けるか2つ付けるかなども選択する。

 加工材料をどのように供給するかも設定。加工材料をコンベヤーなどで一定の場所まで持ってくるのか、ロボットの近くに材料を複数並べて置いておくかの選択だ。並べて置いておく場合、つかみに行く位置を毎回少しずつ変えるプログラムが必要になる。その他、機械とロボットとの通信方法なども選択する。

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