• 連載
2019.09.27
★お気に入り登録

[注目製品PickUp!vol.18]性能と操作性が高い卓上ロボット【前編】/蛇の目ミシン工業「JR3000シリーズ」

数μmレベルの繰り返し精度

JR3000シリーズの最小タイプ「JR3203」

 自社設備としてロボットを開発するにあたりまず始めたのは、ねじ締めの作業をするロボットの開発。単純にねじを締めるためのもので、「イメージは作業工具に近い」(保坂本部長)ほどシンプルなものだった。社内のミシン製造の現場で使うためのもので、高性能化を追求した。  「目指し、実現したのは数μmレベルの繰り返し精度」(同)。その際、剛性の重要性はミシン製造の経験から痛いほど理解しており、高性能なロボづくりでも生かされた。高い精度を実現できる性能の高さは、外販する段階では強みとなった。

一度使えば「とりこ」

 使用用途は、接着剤の塗布が50%、はんだ付けが30%、ねじ締めと基板分割が10%ずつ。いずれの用途においてもユーザーから「使いやすい」との評価を得ており、その証拠に一度使えばほぼ必ずリピーターになるという。特にティーチングペンダントの使い勝手が良く、高評価の要因と保坂本部長は分析する。  導入した顧客からの口コミでも評判は広がり、例えば大手企業ではグループ企業同士の情報共有から引き合いにつながることも多々あるという。「導入までは大変に地道な努力が必要だが、一度導入してしまえば顧客が『とりこ』になってくれる」と保坂本部長は自信を見せる。

今年8月に発売した基板分割向けパッケージの下方集じん式「JR3303EBV」
★お気に入り登録

BASIC KNOWLEDGE