[ロボットが活躍する現場 vol.56]けん引型AMRを駆使して脱フォークを/LIXIL物流
建材・住宅設備機器の大手メーカーのLIXIL(リクシル)は、住宅向け設備などで世界トップクラスのシェアを誇る。それらの商品の物流を担うのが、グループ会社のLIXIL物流(東京都品川区、宮地義郎社長)だ。施設規模が大きく取り扱い量も多い関東物流センターに昨年1月、2台の自律搬送ロボット(AMR)を導入した。運用方法に工夫を凝らし、人海戦術に頼る従来の体制からの脱却を図る。
長距離の往復をAMRに
LIXILの主な事業は、住宅用のドアやサッシなどを製造、販売する「ハウジングテクノロジー(LHT)事業」と、衛生設備や水栓金具などの「ウォーターテクノロジー(LWT)事業」、キッチン設備などの「リビング事業」の3つ。
LIXIL物流では、LHT事業とLWT事業の商品を取り扱う。同社の取締役を務める、LIXILの宮本紀彦LHT物流部長は「LIXIL物流全体で従業員は、派遣社員なども含め約3000人。トラックの運送台数は1日に4000台にも上る」と話す。
LHT事業向けの物流拠点は8カ所あり、その中で茨城県下妻市にある関東物流センターは最大規模を誇る。
この関東物流センターに昨年1月、けん引タイプのAMR2台を導入した。機種は自動車部品メーカーのエクセディが2024年に発売した「Neibo(ネイボ)」で、出荷作業の自動化に活用する。従来は作業者が保管棚から商品を取り出して鉄製パレット(荷役台)に入れ、フォークリフトでパレットごと出荷エリアまで運ぶ。だが大規模な物流拠点だけに、商品によっては保管棚と出荷エリアの距離が遠く、フォークリフトの往復に時間がかかる。
そこで、特に出荷エリアから離れた保管棚のある場所を「A地点」、出荷エリアの所定の場所を「B地点」とし、AMRがこの2つの地点の間を走行するようにした。その間の搬送を自動化することで、作業者は周辺の棚から商品を取り出してA地点のパレットに入れる、あるいはAMRがB地点まで運んだパレットをトラックに受け渡すだけでよく、長距離の往復をせずに済む。

