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2022.10.13

連載

[ショールーム探訪vol.9]ロボット事業とコネクタ事業のコラボレーション/ストーブリ「東梅田ショールーム」

ロボットダイジェストの記者が、読者に代わりショールームを訪問する連載企画「ショールーム探訪」。第9回は、スイスに本社を置く産業用ロボットメーカーのストーブリ(日本法人=大阪市淀川区、エティエン・レポール社長)の「東梅田ショールーム」を訪れた。大阪市内有数のオフィス街である東梅田で、高級車のディーラーを思わせるガラス張りの建物から産業用ロボットをアピールする。ロボット事業とコネクタ事業がコラボレーションした展示が目玉だ。

好立地なショールーム

ガラス張りの外観が目を引く東梅田ショールーム

 ストーブリの東梅田ショールームは、JRや大阪メトロ、阪神線、阪急線が交わる梅田エリアにある。記者は大阪メトロ御堂筋線の梅田駅から迷宮と例えられることもある地下街を通ってショールームに向かった。梅田の地下街を初めて通る時は地図を逐一確認しながら進むのをおすすめしたい。

 そんな地下街の南端から地上に出て、国道1号線沿いに東側へ歩くと1階がガラス張りの建物が姿を現した。中に産業用ロボットの姿が見え、奥にはストーブリのロゴが銀色に光る。高級車のショールームのような雰囲気が漂うこの場所こそが、ストーブリの東梅田ショールームだ。林田耕一ロボット事業部長は「大阪の玄関口である新大阪駅から車で10分以内の条件で物件を探した」と言う。車の通行量が多い国道1号線で信号待ちする人に広くロボットの存在を認知してもらう狙いもある。

製品の特徴を見て知ってもらう

ヘルモは学習したマップを基に自動で搬送路を構築する

 東梅田ショールームは、ロボットの特徴を来場者に直接見てもらうことに力を入れる。ショールームの中で特に目玉となるのが、6軸多関節の協働ロボットと自律搬送ロボット(AMR)を組み合わせたロボットシステム「HelMo(ヘルモ)」だ。AMRにも垂直方向の1軸が備わっており、疑似的に7軸ロボットとして取り扱える。AMRは腰ほどの高さがあるため、アームが短いロボットでも高所の作業ができる。大型のAMRには大容量のバッテリーを搭載し、作業可能時間を伸ばした。

 デモ機は搬送対象物のピッキング作業だけでなく、自動で給電コネクターに接続し充電する様子を見せてくれる。林田部長は「電気コネクタ事業部では、無人搬送車(AGV)やAMR用の給電コネクターを取り扱う。東梅田ショールームは、事業部間の相乗効果を体現する場でもある」と語る。

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