生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

2022.03.25

東京・丸の内の展示施設で協創促す/セイコーエプソン・エプソン販売

セイコーエプソンとエプソングループで販売を担うエプソン販売(東京都新宿区、鈴村文徳社長)は3月24日、東京都千代田区のショールーム「EPSON SQUARE MARUNOUCHI(エプソンスクエア丸の内)」をリニューアルオープンした。今回新たに、同社の培ってきた要素技術を紹介できる「イノベーションエリア」を設けた。小川恭範社長は「アクセスの良いこの施設で、顧客やパートナーがわが社の要素技術に触れ、協創を促す場所にしたい」と意気込む。

有楽町駅や東京駅が間近

有楽町駅の目の前にあるショールーム

 エプソンスクエア丸の内は、各線の有楽町駅や日比谷駅の近く、東京駅からも徒歩圏内に位置する。オフィスビルの1階と2階のフロアの計1500㎡ほどを使い、同社が培った要素技術や環境保護の取り組みなどを、実機での実演や動画の放映で紹介する。

 小川社長は「2021年に新たな長期ビジョンを定めた。そこで掲げた『持続可能で心豊かな社会を実現する』とのわが社の理想の実現に向け、事業を通じた社会課題の解決に取り組む。その重要拠点の一つ」と話す。

「社会課題の解決に取り組む重要拠点の一つ」セイコーエプソンの小川恭範社長

 元々、エプソンスクエア丸の内は2019年5月に開設し、消費者向けの製品を多く展示していた。
 転機となったのは、昨年から掲げる長期ビジョンだ。同社は長期ビジョンで、環境保護や、デジタル技術で社会をより良く便利にするデジタルトランスフォーメーション(DX)、パートナーとの協創を重点施策に掲げた。それを機に、産業用ロボットなど事業者向けの展示にも注力し、具体的な取り組みや要素技術を見て体感できる場として新装した。

要素を組み合わせて価値を

ロボットを使った立体物への印刷技術

 目玉の一つ、イノベーションエリアは1階にある。「ワーク&ライフスタイル」「グリーンサプライチェーン」「エンジニアリング」の3つのゾーンに分け、主に6つの展示で構成する。

 その中のマニュファクチャリングコーナーでは、垂直多関節ロボットにインクジェット印刷ヘッドを付けた立体物への印刷技術を展示。平面だけでなく、曲面や箱型の角部分にも印刷できる。ロボットとプリンターの両方を製造するエプソンならではの技術だ。同コーナーには、小型の射出成形機で成形した樹脂部品なども展示する。

 エプソン販売の鈴村社長は「製造業向けに総合的な自動化ソリューションを提案したい。要素技術の組み合わせを変えると、新たな相乗効果が生じることもある。展示内容も随時、入れ替えて活発な協創を促したい」と話す。

TOP