[ロボットが活躍する現場vol.13]立ち食いそば屋でロボットが麺をゆでる
今回は、駅構内の立ち食いそば屋で活躍するロボットシステムを紹介する。狭いキッチン内で協働ロボットがそばをゆで、人が盛り付ける。人のすぐ横で使える協働ロボットのならではの使い方だ。「オペレーションをあまり変えず、駅併設の飲食店として最も古い業態の駅そばを変革できた」とJR東日本スタートアップ(東京都新宿区)の柴田裕社長社長は語る。
1カ月の実証実験
協働の特徴生かしシンプルに
協働ロボットを使い、そばをゆでる作業や、ゆで上げ後のぬめりとり、冷水でしめる作業を自動化した。1時間当たり40食分を調理できる。 「ロボットを壁面に取り付けることで、狭いキッチン内でも邪魔にならずに設置できた」と沢渡社長は工夫した点を語る。
最古が最先端に
今回のロボット導入では、全体のオペレーションをあまり変えずにゆでる作業だけをロボットに置き換えられた。そのため、JR東日本スタートアップの柴田社長は「駅の立ち食いそば屋、いわゆる『駅そば』では年齢層の高いスタッフも多く働いているが、これならばスムーズに導入できる」と印象を述べる。 また、「駅そばは駅併設の飲食店として最も古い業態。それを最先端技術で自動化したことの意義は大きい」と述べた。 コネクテッドロボティクスの沢登社長は「オクトシェフなど他のシステムは既に実績があり、引き合いも増えている。今回のそばロボットもいずれは水平展開していきたい」と語る。
(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)