
食品機械展でロボットに熱視線【その3】/FOOMA JAPAN2024
6月上旬に開かれた世界最大級の食品総合展「FOOMA JAPAN(フーマジャパン)2024」には、食品機械メーカーや食品産業を得意とするシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)などが多数出展した。
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6月上旬に開かれた世界最大級の食品総合展「FOOMA JAPAN(フーマジャパン)2024」には、食品機械メーカーや食品産業を得意とするシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)などが多数出展した。
イノベーションをどう訳すか。以前は「技術革新」とすることが多かった。これは1958年の経済白書で使われた表現で、さまざまな電気機器で生活や産業が大きく変化していった時代なら、その訳も悪くなかった。
ロボットテクノロジージャパン(RTJ)2024にはロボットメーカーだけでなく周辺機器やロボットの要素部品メーカーも多数出展する。要素部品は産業用ロボット向けだけでなく、無人搬送車(AGV)や搬送機器向けの展示もあり、物流分野への提案が前回展よりも活発化しそうだ。周辺機器の分野では、ロボットハンドの他にハンドの付け替えを簡易にするハンドチェンジャーやハンドに搭載するセンサーなど、ハンドをより高機能にする製品の展示も目立つ。
空圧機器メーカーの日本ピスコ(長野県岡谷市、河西利行社長)は昨年8月、「ロボットハンドユニット設計サービス」を始めた。顧客の要望に合わせて、ロボットハンドを設計し、一体のユニットにして提供する。すでに、段ボール箱の組み立て用のロボットハンドを製作するなどの実績もある。部品メーカーのイメージが強い同社が、このようなユニット設計から手掛けるサービスを始めた狙いとは。
「ロボットテクノロジージャパン(RTJ)2024」が7月4日から愛知県で開催される。国際ロボット展がない年度に開かれるロボット・自動化展としては国内最大級の展示会で、出展社・団体数や出展小間数など開催規模は前回展からさらに拡大した。
ロボットテクノロジージャパン(RTJ)2024公式サイトと「robot digest(ロボットダイジェスト)」「月刊生産財マーケティング」の2つの公式メディアが連動して記事を掲載する本連載。前回は、出展製品から注目の展示をピックアップした。今回は、公式サイトとロボットダイジェスト限定で枠を拡大し、注目の展示をさらに紹介する。お題は「協働ロボット」「ロボットハンド」「無人搬送車(AGV)/自律走行型ロボット(AMR)/無人搬送フォークリフト(AGF)」「人工知能(AI)」と前回同様だが、同じカテゴリーの中にも国籍や用途など多様性が垣間見える。
今年3月、コンバムの開発担当役員だった佐藤穣(さとう・ゆたか)氏が社長に就任した。伊勢幸治前社長の逝去に伴う就任だが、「前社長の病気療養中からその業務を代行していたため、社内外ともそれほど混乱なく引き継げた」と佐藤社長は言う。「ロボットの真空ハンドにはまだまだ開発の余地がある」と話し、素材から研究して他社との差別化を図る。
筑波大学発の人工知能(AI)ロボティクスベンチャーのCloser(クローサー、茨城県つくば市、樋口翔太社長)は5月27日、パレタイジング(積み付け)の自動化システム「Palletizy(パレタイジー)」に新機能を実装した。新機能の「AutoLayout(オートレイアウト)機能」は、段ボール箱のサイズなどの数値に基づき、最適な積み付けパターンを自動生成する。樋口社長は「複雑な操作の必要ないオートレイアウト機能を提案し、中小規模の製造ラインの出荷作業の自動化を支援したい」と語る。
いよいよ来月、産業用ロボットや自動化システムの専門展示会「ロボットテクノロジージャパン(RTJ)2024」が開幕する。出展情報は公式サイトで公開されているが、「協働ロボット」「ロボットハンド」「無人搬送車(AGV)/自立走行型ロボット(AMR)/無人搬送フォークリフト(AGF)」「人工知能(AI)」の4つのキーワードで、注目の展示を紹介する。今回はその前編で、8製品をピックアップした。会場で実物を見られるのを楽しみにしてほしい。
ファナックは5月13日~15日の3日間、山梨県忍野村の本社で「第33回ファナック新商品発表展示会」を開催した。新商品や新技術を多数発表し、一堂に展示した。防爆タイプの協働ロボットや物流向けの800kg可搬のロボットなど、ロボットの新商品に大きな注目が集まった。