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2025.12.10
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ロボットから見るIIFES 2025

デジタルツインや画像認識で高度化/三菱電機

三菱電機がメインで展示した水冷式のGPUユニット組み立てライン

 三菱電機は、水冷式の画像処理半導体(GPU)ユニットを製造するデモで、最新の制御機器やデジタルツイン技術などを訴求した。
 メインの展示では、産業用ロボットや直動機器を組み合わせた。GPUユニットの基板を組み立て、GPUのチップや水冷用のユニットを組み付けて、画像認識とAIを組み合わせた外観検査を施す一連の製造工程を再現した。

 それらを全体制御するのが「MELSEC(メルセック) MXコントローラー」だ。高性能な中央演算処理装置(CPU)を搭載した。PLCなどが担うシーケンス制御と、ロボットコントローラーなどが担うモーション制御を一台に集約し、「OPC UA」や「CC-Link」など各種通信規格に対応する。
 さらに、3Dシミュレーター「MELSOFT Gemini(メルソフトジェミニ)」とロジックシミュレーター「MELSOFT Mirror(メルソフトミラー)」を組み合わせて、デジタルツイン環境とし、リアルタイムの状態監視を実現した。

三菱電機とヨコオで共同開発するコネクターピンの挿入ロボット

 また、画像認識技術を応用して、産業用ロボットの位置決め精度の障壁を乗り越えた事例も展示された。
 コネクターや通信機器を手掛けるヨコオと共同開発を進めており、コネクターピンの挿入をイメージする。2方向からカメラを向けてコネクターピンを挿入するロボットの位置補正をすることで、ロボット単体では繰り返し精度が±20μmだったものを同±5μmまで引き上げた。
 今後は社外への展開なども検討しているという。

(ロボットだジェスト編集部 西塚将喜)

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