[活躍するロボジョ vol.38]顧客の課題は自身の課題/シュナイダーエレクトリックホールディングス 佐々井明日香さん
周囲を巻き込み協力体制を
佐々井さんは、大学では機械系ではなくフランス語を専攻していたという。当時から製造業や科学技術への興味関心はあったが、フランスへ留学した際のある経験が製造業を志すきっかけとなった。技術系の講義を受講し、日本の先進技術についてまとめたリポートを提出したところ、教授から高い評価を受けた。「製造業の面白さを強く実感し、またそれを調べて伝えることが自身に向いているとも気付きました」と佐々井さん。
技術系の企業で海外とも関われる業務を志望するようになり、大学卒業後は大手電機メーカーに就職し5年ほど営業職を担当した。その後は海外の大手ロボットメーカーの日本法人に8年ほど勤め、22年にシュナイダーエレクトリックへ入社した。
ロボットの認知度を上げる
今後の課題としてまずは、同社製ロボットの認知度の向上を掲げる。国内ではすでにパラレルリンクロボットや水平多関節(スカラ)ロボットを展開しており、それらの周知に力を入れる。「少子高齢化が進み、ますます自動化ニーズが高まる日本で、わが社のロボットを通じて顧客の課題解決に貢献できれば」と佐々井さんは言う。今年12月に東京ビックサイトで開催される国際ロボット展(IREX)に初出展するなど、展示会を通じて積極的にアピールする。
また、日本市場に投入するタイミングを計っている製品として協働ロボットがある。「協働ロボットはまさに今、海外で導入事例が増えています。実績があれば提案もよりしやすくなるため、日本市場の需要を見定めながら投入時期を判断したいです」と語る。
(ロボットダイジェスト編集 水野敦志)
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